12月18日(水)、2024年シーズンをもって全日本スーパーフォーミュラ選手権の現役選手を引退した栃木県宇都宮市出身の山本尚貴が、栃木県の福田富一知事へ表敬訪問し、引退の挨拶と応援への感謝に加え、今後の活動についての報告をした。
表敬訪問の場には、日本レースプロモーション(JRP)の上野禎久社長も同席し、まずは今回の訪問の経緯が伝えられた。
すると福田知事からは「お疲れ様でした。あと10年くらいは大丈夫なんじゃないの」と返答。
山本は「気持ち的にはそうだったのですが、今年で一区切りつけることになりました」と冗談混じりに返事をし、和やかな雰囲気のなかで報告が進められた。
途中、山本からは「以前、表敬訪問させていただいた際に、優勝したら“とちぎ和牛”をプレゼントするよって知事から言っていただいたのに、その後優勝することができなくてそれだけが心残りです」と、前回の訪問時のエピソードを持ち出す場面も。
「来年以降、他の選手にそういったチャンスがあれば選手たちも頑張れると思います。同時に栃木県のアピールになると思います」と会話が及ぶと、福田知事からは「目録を用意せねば。来年が4月開催となると、いちごはシーズンを過ぎていますし、米もまだできないし、りんごもないし、梨もないし、やっぱり和牛だな。あとは地酒もいいね」と、特産品の賞典についての前向きな発言も飛び出た。
また、山本の今後の活動については、現在スーパーフォーミュラが推進している地域連携パートナーシップの取り組みにも触れつつ、レース観戦に訪れたファンへ向けて山本を中心としたアピールで栃木県内での周遊を促す案へ、話題は進展。
具体的には、モビリティリゾートもてぎの近隣に位置する『道の駅もてぎ』にて、スーパーフォーミュラの公式アプリを提示することで『ゆず塩ラーメン』を食べることが可能となるような案も、ひとつのアイデアとして語られた。
表敬訪問の結びにあたり、山本からは「これまで応援していただいて頑張る活力になりました。15年走り続けられたのも、栃木県で生まれ育って、レーサーを志してスーパーフォーミュラに参戦できたので、本当に感謝しています」
「今度はドライバーとしてではありませんが、しっかりとこの業界に貢献、恩返しできるようにしたいと思っております。ドライバーを降りた身としては、これからの世代の若い選手や海外からくる選手がスーパーフォーミュラを目指したいと思ってもらえるように尽力したいです。同時に『地元栃木県にはいいところがあるんだぞ』とアピールしていきたいので、引き続き栃木県としてお力添えいただきたいです」と知事へ伝えた。
福田知事からは「小学生や中学生へ講師をしたり、きっかけづくりをおこなってほしいです。“とちぎ未来大使”として、モータースポーツの先頭に立ってスポーツ分野で連携してたくさんのお客さんが入るように盛り上げてください。交通安全や社会貢献活動もお願いします」と期待を寄せられた。