マクラーレンF1のチーム代表に就任してから2シーズン目を戦い終えたアンドレア・ステラは、ここ数年にチームが見せた驚異的な好転の象徴的人物であることは明らかだ。
だが、彼は歴史あるイギリスのチームのパフォーマンスを向上させた功績は、マクラーレン・レーシングのCEOザク・ブラウンなどが導入した、スタッフの意欲を高める新しい方法などからもたらされたものだと指摘している。
マクラーレンに新しい考え方が根付いていることを認識したステラは、次のように明言する。
「チームの成長は私の貢献だけではない」
「これは極めて重要なことだ。なぜなら、ひとりでは何もできないからだ。たとえチーム代表であったとしても、CEOのサポート、会長のサポート、株主のサポートが必要だ」
「そして、力を借りた我々も全員が足並みを揃える必要があり、そうしなければ力強い成功は生み出すことはできない」
さらにステラは次のように付け加える。
「チーム代表になると、つねに大きなサポートをチームのメンバーたちから感じることができる。ザクと私は、よくファクトリー内を歩き回り、スタッフと何度も会話をするんだ」
「最終的に、このような無数の会話の積み重ねが、組織への信頼を築いていく」
ステラは最後に、世界一のチームに輝いたマクラーレンの成長について、その秘訣を総括して締めくくった。
「チーム代表として、ファクトリーで裏方として働いている人たちが仲間であることを確認し、彼らとの対話を通じてグループとして望む姿を築き上げている」
「そのようにして、グループとして求めているかたちになることを我々は保証するだろう」
「チーム代表やCEOにとって、本当に違いを生み出すのはそうした面でのアプローチだ。決してチームに新しいスタッフを迎え入れたからではない。そのうえで我々は、チーム全体から集まっている信頼を実現する責任があるのだ」