安倍派の幹部だった萩生田氏が、裏金問題を問う政倫審に初めて出席しました。裏金は、少なくとも20年以上前の森元総理が派閥の会長だった時代から存在していたことを明らかにしました。
■議員が裏金に疑問を呈するも…派閥側「法的に問題ない処理を行っている」
萩生田光一 元政調会長(安倍派2728万円不記載)
「全ての取り扱いは、事務局からの指示に基づいて実施されたと」
田畑裕明 衆院議員(安倍派68万円不記載)
「清和政策研究会(安倍派)事務局から秘書に対し、収支報告書に記載しなくていいとの指示があり」
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安倍派の議員たちは、裏金づくりは派閥からの指示だったと明言しました。
896万円の不記載があった柴山元文部科学大臣。元々はパーティー券収入のノルマ超過分を政治資金収支報告書に記載していたそうです。
ところが、現在の安倍派の事務局から指示があり、2014年ごろに記載をやめることになったと証言しました。
柴山昌彦 元文科大臣(安倍派896万円不記載)
「清和研(安倍派)の事務局から、秘書に対し『今後は寄付について、収支報告書に計上しないので、貴事務所でも受領について同様の対応をとってほしい』。つまり、双方が計上しない形に従ってほしい旨の要請があったのです」
派閥からの指示に疑問を感じた柴山氏。法的に問題がないのか、これまで通り収支報告書に計上する運用ができないのか、秘書を通じ派閥に何度も問い合わせたといいます。しかし…
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柴山昌彦 元文科大臣(安倍派896万円不記載)
「『法的に問題ない処理を行っており、貴事務所だけを特別に寄付扱いとすることはできないので従ってください』との指示が秘書を通じてありました。率直に言って気分悪かったです、気持ち悪かったです」
■「安倍派5人衆」萩生田光一氏が政倫審で初証言
派閥の対応に疑問を呈した議員がいたにも関わらず、続けられた裏金づくり。
安倍氏は2022年4月に一旦、派閥からのキックバックをやめる方針を決めましたが、安倍氏が死去した後、派閥幹部が協議し、再開されたことが分かっています。
2022年春ごろに、安倍氏に相談していたという議員は…
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関芳弘 衆院議員(安倍派836万円不記載)
「法的に問題がないのか、またもしあるのでしたらその運用は改めるべきではないでしょうかという相談をしたこともございました。そして、安倍会長からも『賛同します』と。また『他の人からも聞いてますよ』というふうな、そのようなお話をいただいた」
安倍派「5人衆」の中で唯一、これまで政倫審での説明をしてこなかった萩生田元政調会長。18日、新たに証言したのは…
萩生田光一 元政調会長(安倍派2728万円不記載)
「平成15年(2003年)の初当選時、当時の事務総長からノルマを超過して販売した分は、政治活動費として返すとの説明を受けた記憶がございます。私の初当選のときの会長は森元総理でございます」
当時の派閥トップは森元総理。2004年には事務所の担当者が、派閥側から「キックバックは収支報告書に記載しないとの取り決めがある」と説明を受けたそうです。
裏金づくりは、少なくとも20年以上前から行われていたことになります。使い道も明らかにしました。
萩生田光一 元政調会長(安倍派2728万円不記載)
「第一に国会議員・外国要人、マスコミ関係者や有識者等との会合費です。第二に、大臣や党役員として、海外出張時における政務活動費です。海外要人訪問時の贈答品の費用、議員外交に関する経費、随行スタッフの経費、この3種類であります」