米ニューヨーク近代美術館(MoMA)の新館や東京都葛西臨海水族園などを手掛けた世界的な建築家、谷口吉生(たにぐち・よしお)さんが16日午前5時11分、肺炎のため死去した。87歳だった。東京都出身。葬儀は近親者で行う。後日「メモリアルの会」を開く予定。
慶応大工学部を卒業後、米ハーバード大大学院で建築を学んだ。建築家の丹下健三に師事し、1979年に谷口建築設計研究所を設立。資生堂アートハウス(静岡県掛川市)、土門拳記念館(山形県酒田市)、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(香川県丸亀市)、鈴木大拙館(金沢市)、GINZA SIX(東京)などを設計した。シンプルながら素材の質感を生かしたモダニズム建築で高い評価を受けた。
2011年に旭日中綬章を受け、21年には文化功労者に選ばれた。