東宝、創業以来初の年間興収900億円超え 「キングダム」「ラストマイル」実写も好調

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2024年12月23日 16:44  日刊スポーツ

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東宝2025年ラインナップ発表会で概況を説明する市川南取締役専務執行役員(撮影・村上幸将)

東宝が23日、都内のTOHOシネマズ日比谷で2025年ラインナップ発表会を開いた。席上で、市川南取締役専務執行役員(58=エンタテインメントユニット映画本部長)は、2024年は年間興行収入(興収)が、1932年(昭7)の創業以来、初めて900億円を超える見込みであると明らかにした。


東宝は24年に29本の作品を配給した。興収トップが「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」(永岡智佳監督)で158億円。「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」(満仲勧監督)が116億4000万円で続いた。「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」(片桐崇監督)が63億2000万円で全体の4位に入った。


実写も好調で「キングダム 大将軍の帰還」(佐藤信介監督)が、全体3位の80億3000万円。「ラストマイル」(塚原あゆ子監督)が全体6位の59億1000万円(上映中、22日時点)を記録した。市川氏は「毎年、この席でお伝えしていますが、年間興収の目標500億円は21年連続、600億円超えは13年連続」と説明。「52・5%がアニメ。アニメの50超えは19年からなんですけれど、今年は実写比率が高い年になりました」と続けた。


その上で、1月に立ち上げた新レーベル「TOHO NEXT」も13本(ライブニューイング作品含む)配給していると説明。双方の興収を合わせ「910〜920億円を見込んでます」と説明した。


これまでの東宝の年間最高興収は「君の名は。」(新海誠監督)「シン・ゴジラ」(庵野秀明総監督、樋口真嗣監督)を公開した、16年の854億円だった。市川氏は「歴代1位の成績になります。16年の854億円を超えることがあるんだろうかと思ったら、初の900億円到達の年になった」と語った。


吉田充孝執行役員(53=エンタテインメントユニット映画本部 映画営業、同宣伝各担当兼映画本部映画営業部長)は「業界全体で2000億円強…当社だけ見れば素晴らしい」と感想を口にした。その上で、業界全体の年間興収が前年度10%減の2000億円程度になるとの見込みを示した。その上で、上位6作品の興収の合計527億円が、自社の年間興収の58%、業界全体では26%を占めていると説明し「いかに突出した成績で業界を支えたか」と語った。


東宝が“独り勝ち”した要因について聞かれると、吉田氏は「他社のラインアップが少なく、東宝に寄りがちかなと。東宝の安定した強さが出た」と説明した。

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