舞台「No.9 ―不滅の旋律―」の100回目上演を記念した囲み取材が24日、東京国際フォーラム ホールCで行われ、出演者の稲垣吾郎と剛力彩芽、演出の白井晃が登壇した。
本作は、音楽の進化と深化を数十年早めたといわれるドイツの音楽家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの苦悩の人生と創作の深層に迫った舞台。主演・稲垣、演出・白井の最強タッグで上演を重ね、2015年の初演以来、多くの観客を魅了してきた。4度目の上演となる今年は、「第九」がウィーンで初演を迎えてから200年の節目にあたり、さらに24日の公演で100回目の上演を迎える。
初演から引き続きベートーヴェンを演じる稲垣は、「今回は4年ぶりくらい(の上演)ですが、自分の中では(上演していない間も)ベートーヴェンスイッチがオフになっていても主電源は切れていない感じで、常にベートーヴェンの火種がある感覚がありました。今、(そのベートーヴェンが)よみがえってきている感覚です。楽しく毎日演じています」と笑顔を見せた。
また、ベートーヴェンという役柄については「僕と真逆な人間」と話し、「ベートーヴェンは感情をむき出しにして情熱的に生きているけれども、僕はポーカーフェイス気味で隠すタイプなので、憧れがあります。だから、舞台の上では気持ちがいいですよ、普段自分ができないことをしているので。一生分、怒っていると思います」と楽しそうに明かした。
この日、100回目の上演を迎えることについては「感謝の気持ちでいっぱいです。計算してみたら、10万人以上のお客さまに劇場に来ていただいている。本当にすごいことですよね。この舞台は特にお客さまも一体となってベートーヴェンの音楽を奏でている感じがするので、僕も舞台の上でいつも感動しています。何度やっても『第九』が流れる瞬間にぞわっとしますし、本当に音楽の力はすごいなと感じながらやっています」と語った。
|
|
年末にちなんで2024年の振り返りを聞かれると、稲垣は「今年も充実した一年だった。新しい地図として草なぎ剛さんと香取慎吾くんと活動している中では、ファンの方と一緒になって盛り上がることができる、とても幸せなファンミーティングがあって全国を回りましたし、個人としては映像の仕事もそうですし、最後にこの舞台で締めくくることができた。幸せな1年だったと思います」とコメント。今年を漢字一文字で表すと「感」だと言い、「感謝」の思いを伝えた。
舞台は、31日まで都内・東京国際フォーラム ホールCほか、福岡、大阪、静岡で上演。