F1インタビュー:マグヌッセンが語るF1後の人生「家族ができて、考え方が変わった。人間としてのピークはこれから」

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2024年12月25日 12:50  AUTOSPORT web

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2024年F1バーレーンGP ケビン・マグヌッセン(ハース)と娘のローラちゃん
 ベテランモータースポーツジャーナリスト、ピーター・ナイガード氏が、F1で起こるさまざまな出来事、サーキットで目にしたエピソード等について、幅広い知見を反映させて記す連載コラム。今回は、2024年シーズン末でハースF1チームから離脱、おそらくF1キャリアをこれで終えることになるケビン・マグヌッセンに、現在の心境を聞いた。

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 2024年アブダビGPは、ケビン・マグヌッセンにとって、ハースF1チームでの最後のレースだった。そしておそらく、F1ラストレースになるだろう。マグヌッセンは、2回F1から離れた時期があったが、2015年と2021年に復帰してみせ、『カムバック・キッド』と呼ばれた。だが、3回目が起こる可能性は低いとみられる。

「レースへの情熱は、おそらく消えることはないだろう」とマグヌッセンは語る。

「しかしF1ドライバーとしての時間が終わった今、新しい旅、新しい冒険を見つけなければならない。情熱を注げる新しい何かを探すのだ」

 2025年のプランは、すでに確定している。BMWのLMDhプログラムに加わり、WECとIMSAに参戦するのだ。

「これまで僕の人生は、F1ワールドチャンピオンになるという、大きくて輝かしい目標を中心に動いていた。それと同じぐらい心を熱くさせる何かを見つけるのは簡単ではないだろう」

「レース以外に何かが見つかるかもしれない。僕は今32歳で、まだ人生の大部分が残されている。素晴らしい人生を送りたい。32歳で自分のピークを迎えたと感じるのはおかしいし、そういう考え方に共感はできない。自分をレーシングドライバーとしてだけ見るなら、ピークを迎えていると言えるのかもしれないが」

 マグヌッセンは2019年に結婚、妻ルイーズとの間には2021年1月にローラが生まれ、2023年7月にはアグネスが誕生した。父親になったことで、彼の世界は大きく変わった。

「僕はもはやレーシングドライバーだけでなく、ひとりの人間としての役割を持っている。そして、人間としてのピークは、子どもを持つときに訪れると、僕は考えている。今まさにそのピークに達していて、これからもピークが続くだろう。子どもがどれだけ成長しても、僕は父親であり続ける。そして、母や義理の両親を見ていると、孫ができるときにまた新たなピークが訪れるのだと分かる。子どもたちは突然、僕の人生の大きな部分を占めるようになったのだ」

「子どもができる前は、人生は僕とルイーズだけのものだった。彼女に出会う前は、僕だけのものだった。父親になることで、僕の人生は変わり、レースは以前ほどは重要ではなくなった」

「僕は奇妙なF1キャリアを歩んできた。2回F1から離れ、2回戻ってきて、今、再び離れようとしている。その長い旅路のなかで、僕は人間としての自分自身に平和を見つけることができた」

「そう、F1の外にも人生にはたくさんの素晴らしいことがあることに気付いたんだ」

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