高校まで私立、１９７６万円＝過去最高、コロナ明け影響か―文科省

　幼稚園から高校まで全て私立に通った場合、学習費（授業料や塾費など）の総額は約１９７６万円になり、過去最高だったことが２５日、文部科学省の２０２３年度「子供の学習費調査」で分かった。全て公立でも過去最高の約５９６万円だった。新型コロナ禍の影響が軽減し、修学旅行や留学などが再開されたことが背景にあるとみられる。

　調査は１９９４年度から隔年で行ってきたが、コロナの影響で前回は２１年度に実施。今回は全国の幼稚園４４８園と小中高１１５５校の保護者約５万３０００人を対象とし、約２万１７００人から回答を得た。

　１人当たりの年間費は、幼稚園で公立約１８万円、私立約３４万円。小学は公立約３３万円、私立は過去最高で約１８２万円となった。中学はいずれも過去最高で公立約５４万円、私立約１５６万円。高校は公立が過去最高の約５９万円、私立が約１０３万円だった。

　全体的に上昇傾向となり、担当者は「コロナ明けで留学や体験活動への支出が増えた。物価上昇も関係しているだろう」と分析している。