音楽プロデューサーの松尾潔氏(56)が26日、自身のX(旧ツイッター)を更新。
大みそかの第75回NHK紅白歌合戦に出場するシンガー・ソングライター星野源(43)の曲目が「地獄でなぜ悪い」から「ばらばら」が変更されたことについて、私見を記した。
松尾氏はNHKの曲目変更を発表する文面を引用しながら「よかった」と感想をつづると「過ちを改めざる是を過ちと謂う、の実践」とコメント。「星野源さんとNHKに喝采を」と結んだ。
さらに、星野が経緯を説明した投稿も引用。「よかった。勇気ある撤退を決めた星野源さん、スタッフのみなさん、そしてNHK紅白制作チームに敬意を表します」と記した。
「地獄でなぜ悪い」は、13年の園子温監督(63)の同名映画の主題歌で、星野自身も出演している。同監督が一部で性加害が報じられていたことで、二次加害の可能性もあると批判が出ていた。松尾氏は「地獄でなぜ悪い」が紅白楽曲として発表された当初、星野について「ぼくは面識がありませんが、彼ほど優れた表現者なら、ポップミュージックはつねに弱き者の側に立つことを熟知していると信じています。選曲の背景にどんな事情があったのか知る由もないけれど、源さんもNHKもどうか考え直してください。あわせて、源さんと直接連絡が取れる音楽家たちが彼に提言することを切に願っています。本物の仲間なら、友が考えをよき方向に改めることを後押しするよね!」と呼びかけていた。
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NHKは楽曲変更の理由について、選曲にさまざまな意見が寄せられていると認めた上で「この楽曲に込められた思いやメッセージを、テレビをご覧になる『あなた』へお届けすることで、今さまざまな時間を過ごしている人たちを元気づけたい、という思いから、楽曲の選定を行い、オファーしました」と説明。「なお、アーティストはもちろん、NHKも性加害は決して許さないという姿勢であることは言うまでもありません」とした。また「曲目発表後の反響を受け、あらためて紅白制作チームとアーティストサイドで協議を行い、番組全体の構成や演出面などから判断し、星野源さんの歌唱曲を、デビューアルバムに収録されている『ばらばら』に変更することを決定しました」と発表していた。
星野も公式サイトで経緯を説明。同曲が自身が12年にくも膜下出血で倒れた経験を元に制作したものであり、映画のストーリーを元にしたものではないと強調した上で、タイトルからヒントを得たこと、性加害の二次加害の可能性を完全に否定できないことも認めた。また、あくまで選曲はNHKサイドの強いオファーからだったことも強調した。
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