吉本興業は26日、すべての所属タレント及び社員を対象にSNSを使用する際のルールを定めた「吉本興業グループSNSポリシー」を策定したと発表。基本方針のほか、差別的発言や情報漏えいなど10項目を禁止行為として定めた。
【写真】“国境を超えるコメディ”づくりについてトークする岡本昭彦社長 同社は策定の経緯について、「SNSをめぐる環境は大きく変化し、所属タレント及び社員の不用意・不適切な発信により関係者の皆様にご迷惑・ご心配をおかけする事態が生じる半面、所属タレント等に対する根拠のない誹謗中傷、名誉毀損、プライバシーの侵害といった事態も頻繁に起きています」と現状に触れながら、「こうした事態への反省と再発防止、そして所属タレント及び社員を守るため、この度、前述のソーシャルメディア・ポリシーを大幅に加筆・修正して新たなSNSポリシーを策定し、改めて他者を敬いつつ表現する重要性を周知徹底することにしました」と伝えた。
同ポリシーについては当社の全ての役職員及び所属タレントに適用、業務か否かを問わず、私的利用であっても適用、自ら投稿・発信した場合に限らず、リポスト・リプライ・評価づけ等、SNS上での全ての言動(以下「投稿等」といいます。)を対象と定義。「非難・批判等への対応」「特徴に対する理解」といった7項目の柱からなる基本方針を定めた。
さらには禁止行為として「差別的発言」や「情報漏洩」、「名誉毀損・侮辱行為」、「プライバシー侵害」など10項目を列挙した一方、「所属タレント等への誹謗中傷、名誉毀損、プライバシーの侵害等に対しては、その内容に応じて、毅然とした対応・対策を講じてまいります」と記した。
「最後に「弊社は、社会活動・表現活動に携わる一員として、誰もが容易に個人の意見や思いを発信できるSNS等が、将来にわたり安心して利用できる場所となるよう社を挙げて取り組んでまいります」と締めくくった。
■禁止行為と定めた10項目は次の通り。
差別的発言の禁止
国籍・人種・性別・出身地等その他あらゆる差別的な投稿等をすること。
法令違反行為の禁止
著作権・商標権をはじめとする知的財産権、ステルスマーケティング等の景品表示法、特定商取引法その他の法令に違反する投稿をすること。
情報漏洩の禁止
会社の業務上の秘密情報・取引先情報等、公に知られてはならない情報を外部に漏らすこと。
当社の信用・価値を毀損させる行為の禁止
当社の社会的評価やブランド価値を低下・毀損させるおそれのある内容を投稿すること。
名誉毀損・侮辱行為の禁止
第三者の名誉を毀損し、または侮辱する内容を投稿すること。なお、たとえ投稿の内容が事実であっても名誉毀損行為や侮辱行為に該当する場合がありますので十分留意してください。
いやがらせ行為の禁止
いわゆるネットストーキング行為や、荒らし行為等、第三者へのいやがらせを目的として投稿すること。
プライバシー侵害の禁止
個人情報の掲載や写真の無断使用等、他人のプライバシーを侵害する投稿等をすること。
ロゴマークの使用禁止
投稿やプロフィール欄等に、当社のロゴマークや各種サービスに関するマークを無断で用いること。
判断能力が欠如・不十分な状態での利用禁止
飲酒や傷病等により、正常な判断能力を有しない、または、不十分な状態で投稿をすること。
真偽不明な内容の流布の禁止
意図的なデマ情報の流布はもちろんのこと、内容の真偽が未確認であるにもかかわらず、断定的な表現を用いて投稿をすること。