シンガー・ソングライター星野源(43)が、大みそかの第75回NHK紅白歌合戦で披露する曲目を変更したことをめぐり、SNS上では代替曲に関して“深読み”する声があがっている。
星野は当初、楽曲「地獄でなぜ悪い」をギター弾き語りで披露する予定だったが、同楽曲は13年の園子温監督(63)の同名映画の主題歌で、同監督が一部で性加害が報じられていたことで、二次加害の可能性もあると批判が出ていた。そうした状況を受け、紅白での歌唱曲が、デビューアルバムに収録されている「ばらばら」に変更された。
星野も公式サイトで、「地獄でなぜ悪い」が自身が12年にくも膜下出血で倒れた経験を元に制作したものであり、映画のストーリーを元にしたものではないと強調した上で、タイトルからヒントを得たこと、性加害の二次加害の可能性を完全に否定できないことも認めた。
X上では「曲目変更」「楽曲変更」「源さんの曲」など複数の関連ワードがトレンド入り。星野が楽曲変更について発表した声明で「私たちは、あらゆる性加害行為を容認しません」と毅然(きぜん)とした態度を示したことについても称賛の声があがった。
一方、代替曲に選ばれた「ばらばら」の歌詞に注目が集まった。「世界はひとつじゃない ああそのまま ばらばらのまま 世界はひとつになれない」といった歌詞を、今回の件に対する星野の意味深長なメッセージだとにとらえる人も多く、ミュージシャンの高野寛は「星野くん、この騒ぎの後に『ばらばら』を歌うこと自体が、メッセージなんだな」と投稿。音楽ジャーナリストの柴那典氏は「『ばらばら』を、この状況へのカウンターとして歌うということに、強烈な”星野源らしさ”を感じる。痛快ですらあるよね」と私見を述べ、そのほかにもXユーザーから「代替曲が『ばらばら』ってのが強烈な皮肉でパンチが効いてて星野源がますます好きになった」「あんな歌詞を紅白で歌う事ほど過激でパンクなことはないと思う。皆で一つになるとかそういうウソ臭い事を一刀両断にし、しょーもない世を受け入れつつなんとか生きて行こうとする曲。痛快だよね」などといったコメントが散見された。
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