自衛隊が「特定秘密」を不適切に取り扱っていた問題で、防衛省は27日、異動時の手続き不備や情報の違法コピーなど、新たに100件超の違反が確認されたと発表した。7月に海上自衛隊の艦艇などで大量の違反が発覚して約120人が処分され、同省が調査を続けていた。
防衛省によると、特定秘密を扱うために必要な「適性評価」は、有資格者でも他省庁に異動する際はその都度取り直す必要がある。しかし、出向先の防衛装備庁や内閣府から戻る際、再取得手続きを怠った例が計101件あった。防衛省は今後、関係者を処分する。
航空自衛隊の幹部が特定秘密を含む説明内容を部下に録音して聞き直すよう誤った指示を出していたほか、陸上自衛隊では特定秘密を含むデータを誤って共有フォルダに保存していた事例や秘密文書の誤廃棄も発覚。計7人が処分を受けた。