岩屋毅外相は27日の記者会見で、25日の日中外相会談に関する中国外務省の発表内容が「正確ではない」として申し入れを行ったことを明らかにした。中国側は、歴史問題について岩屋氏が「村山談話の明確な立場を堅持し、深い反省と心からの謝罪を表明する」と述べた、と発表していた。
戦後50年の1995年に閣議決定された村山富市首相談話は、植民地支配への「反省とおわび」を表明した。岩屋氏は会見で、日中外相会談では「石破内閣は村山談話、安倍(晋三首相)談話を含む、これまでの首相談話を引き継ぐと説明した」と述べ、村山談話のみに言及したわけではないと強調した。
これに関し、中国外務省の毛寧副報道局長は27日の会見で「私が知る限り、日本側は外相会談で(中国側が発表した)そのような立場を表明した」と反論。「日本が再び平和的発展への決意を示し、中国とともに歴史を直視し、中日関係の健全で安定した発展を推進するよう期待する」と述べた。