<第37回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞(日刊スポーツ新聞社主催、石原音楽出版社協賛)>
外国作品賞はアウシュビッツ収容所の恐怖を独特の視点から描いた「関心領域」に決まった。
配給元ハピネットファントム・スタジオの小西啓介社長は「企画段階から参加したのですが、アウシュビッツの所長一家が収容所の隣に住んでいたというのがまず驚きでしたし、直接的な表現をいっさい使わずに収容所の恐ろしさを描く手法が私にとっては新鮮でした」と振り返った。
一家の平穏な暮らしと、壁の向こう側から聞こえる恐ろしい「音」の対比が評価につながった。米アカデミー賞音響賞にも輝いた。
スリラー作品で異彩を放ってきたジョナサン・グレイザー監督(59)は、この作品に10年を費やした。
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「豊かな映画史を持つ日本での受賞は大きな喜びです。この作品が現代に生きる私たちにとって反面教師になることを願っています」とコメントを寄せた。
■外国作品賞・選考経過 「耳に全神経を集中させる斬新で素晴らしい映画」(駒井尚文氏)「今の日本人に伝えたい作品」(伊藤さとり氏)など第1回投票で首位も、2位「オッペンハイマー」への支持も根強く、決選投票を行い、「関心領域」が制した。
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