宮沢りえ、尾野真千子、蒼井優、広瀬すずが共演するNetflixシリーズ「阿修羅のごとく」が2025年1月9日(木)よりNetflixにて独占配信される。豪華俳優陣の演技とともに注目なのが本作の世界観を形作る登場人物たちの丁寧な暮らしぶりだ。
向田邦子原作の昭和を代表する家族劇の傑作を、是枝裕和監督の手により現代版ホームドラマとしてリメイクする本作。
衣装デザインには、是枝監督の映画『空気人形』 (09)『海街diary』(15)、Netflixシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」 (23)など多数の是枝作品でタッグを組み、登場人物達が纏う衣装から様々なキャラクターの魅力を表現してきた伊藤佐智子。
本作でも、舞台となる1979年‐80年の時代背景を忠実に再現するだけなく、四姉妹それぞれの個性がより際立つよう、洋装・和装とキャラクターの背景までもが見事に表現されたデザインを手掛けている。
さらに、ホームドラマといえば欠かすことのできない、家族が食卓を囲む際に登場するおいしそうなごはんの数々。手掛けたのは、映画『そして父になる』 (13)や『海街diary』(15)、Netflixシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」 (23)など数々の是枝作品に携わってきたフードスタイリストの飯島奈美。
次女・巻子(尾野真千子)の家で姉妹が共同作業をして作る天ぷら、母・ふじ(松坂慶子)が縁側でこしらえる小鯵のミリン干し、四姉妹が揃っておしゃべりをしながら握るおむすび、七輪で香ばしく炙られるお正月の鏡餅など、本作には昭和の家庭を彩った数々の料理が登場する。料理にまつわるエッセイも多数残した向田邦子はグルメとしても知られ、妹の和子と小料理屋「ままや」を営んだ。さつま芋のレモン煮などいくつかは、その「ままや」の料理をフードスタイリストの飯島奈美が再現したものである。
そして、ホームドラマのもう一人の主人公と言っても過言ではない「家」において、象徴的な縁側のシーンをはじめ、四姉妹の思い出が詰った竹沢家の実家や、姉妹たちが集まり家族会議が開かれる次女・巻子の家族が住む家の食卓など、当時を知る世代もそうでない若者たちにとっても、時代とともに日本人の暮らしに寄り添ってきた数々の「家」の様子が丁寧に描かれている点にも注目だ。
細部にまで徹底的にこだわり抜かれたセットや美術の数々からも、当時の世界観を感じとる事が出来る本作。ぜひ細部にまで注目して観てもらいたい。
Netflixシリーズ「阿修羅のごとく」は2025年1月9日(木)より世界独占配信(全7話一挙配信)。
(シネマカフェ編集部)