1月3日、世界でもっとも過酷なラリーのひとつである『ダカールラリー2025』がプロローグを迎え、各クラスの走行がスタートした。
1月4〜17日までの2週間をかけて、サウジアラビアを舞台に開催されるダカールラリー2025。今年の行程は、5000km以上の競技区間(スペシャルステージ)を含む総走行距離8000kmとなっており、高難易度の地形を利用する近年でもっともタフなルートが設定された。
3日に行われたプロローグは、ビシャ市の玄関口において砂地の道が続く地形で実施。ナビゲーションに支障のない29kmを舞台に、明日の本格的なラリースタートのコースイン順を決めるセッションが行われた。
四輪自動車クラスの最速カテゴリーとなるT1アルティメットには64台が集結し、本格始動のフォードとダチアが注目を集めたなかで、最新のGRダカール・ハイラックスEVOを投入したトヨタ・ガズー・レーシングのヘンク・ラテガンがトップタイムをマークした。
トップのラテガンと1秒差の2着には、DTMドイツ・ツーリングカー選手権やWorldRX世界ラリー選手権でワールドチャンピオンに輝いた経験を持つマティアス・エクストロームが入り、フォード陣営の先頭に立った。
3番手には、新生ダチアを率いるナッサー・アル-アティヤがつけ、通算5回の優勝経験を持つ強者も明日以降の本格スタートへ向けて準備万端といった様子を見せる。
T1クラス初参加となるロカス・バチュースカは、オーバードライブ・レーシングのハイラックスを駆り、センセーショナルな4番手スタートを切った。5番手には、ミニで参戦するX-raidのジョアオ・フェレイラが入っている。
そして、ダカール初優勝が期待されるWRC9度の王者セバスチャン・ローブは、ダチアからの参戦で7番手スタート。ダカールを2度制覇しているナニ・ロマは、フォードの1台を駆って9番手につけ、ダチアとフォードという注目の2チームも好調な蹴り出しを見せている。
プロローグで先頭に立ったトヨタ・ガズー・レーシング陣営は、ルーカス・モラエスが8番手、サオード・ヴァリアワが10番手となり、6台体制の陣営内からは3台がトップ10入りとなった。なお、僚友のセス・キンテロは15番手、ガイ・ボッテリルは17番手、ジニエル・ド・ヴィリエールは21番手からのスタートとなる。
4日(土)からは、ダカールラリー2025の開幕ステージとなるステージ1が実施され、いよいよ2週間にわたる戦いの幕が開ける。プロローグと同じ『ビシャ』が舞台となるステージ1は、86kmのリエゾンと413kmのステージ区間を合わせた計499kmで争われる。