大河『べらぼう』吉原女郎の全裸遺体シーンが物議!? あれくらいやらないと悲惨さが伝わらないのでは

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2025年01月06日 19:40  キャリコネニュース

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あけましておめでとうございます!2025年の幕開けとなりましたが、皆さん仕事初めで青息吐息ではありませんか? 金曜日まで、きっと長いですよ……。

まだまだお正月気分に浸っていたいが、時間は常に進むもの。ただ、時間が経過するのも悪いばかりではない。今年も例年同様、NHK大河ドラマの新作がスタートしたのだから!(文:松本ミゾレ)

実際に酷い死に方をした女郎がたくさんいたわけで……

NHK大河ドラマ、今年は『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』というタイトル。ちょっと後半が覚えにくい。放送終了までに暗記できるかな……不安である。

内容は日本のメディア産業の基礎を作り、時に幕府に目を付けられても動じずに自分の成すべきことに邁進したとされる、蔦屋重三郎(演:横浜流星)を主役に据えたもの。

第1話は1月5日(日)から放送されたが、残念なことにこれまで放映された大河ドラマでも、視聴率の面では12.6%と、歴代ワースト1位になったそうだ。まあ、今は録画で観る人や配信で観る人も増えたんで、この数字にあんまり意味はないと思うけど、近年は視聴率こそ低いものの、離脱せず観ているファンには評価が高い作品も多い。去年の『光る君へ』もそうだった。それに、今時視聴率が高い、低いで内容をアレコレ言うのもジジくさい。

今回の放送では、吉原の当時の状況について非常に分かりやすい説明がなされていた。

冒頭の狐の化身である綾瀬はるかの手にしたスマホを基にした簡単な解説(この時スマホ液晶で確認できる吉原のレビューが星1.8とかなり低いのが面白い)に始まり、栄養失調や病で命を落とした女郎が投げ込み寺で埋められるシーンも。

このシーンでは4人の女性の遺体が全裸で野ざらしになっていた。何も着ていない理由も衣服を剥ぎ取られたものということで、エグさも際立っている。

Xなどでは「NHKの大河で女性の裸を出すなんて」という批判も多かったようだが、実際に投げ込み寺でこうして葬られた女性もいる以上、その無念を映像で表現せずしてどうするの? というのが僕の見解。

その後、田沼意次(演:渡辺謙)に蔦重が具申をし、たしなめられる展開に至るまで、現状の吉原界隈の異常性が視聴者にもよく認識できた。

話の流れとしてはやや無茶苦茶なんだけど、ストーリーの分かりやすさを採ったということなんだろう。蔦重は戦国武将とかではなく町人なのでそこまで多くの史料もないと思われるから、逆にこのような自由な動き方もできるのだと、好意的に受け取った。

悪辣!忘八連中の憎たらしさも満点!

初回放送ではとにかく、あんまり登場人物が大勢出ない方が話に入りやすいんだけど、そういう意味で『べらぼう』はこっちの意向をあんまり汲み取ってくれずに、次々に登場人物をお披露目させてきた。

そのため、誰が誰なのか今も公式HPの人物相関図を参考にしてなんとか覚えようとしている最中ではあるが、一方で「これは覚えやすいぞ」と感じたのが、忘八の面々である。

忘八。つまり「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」という人として持っておくべき徳の一切を失った俗悪者たちを指す単語である。

第1回放送では、自らを忘八と自称する扇屋宇右衛門(演:山路和弘)ら、女郎屋の主たち8名が一斉登場し、まるで特撮モノの敵幹部の集会のような只ならない雰囲気を発揮していた。

この8名、まだ第1話なので個々の紹介こそないものの、既に全員が曲者、難物の気配ぷんぷんで、「なるほど。蔦重の物語ではこういう人たちもいた方がいいな」と思わされた。
願わくばこの人たちがいつの間にか途中退場する感じではなく、それぞれに良い意味でのスッキリとした引導が渡される結末を求めたい。

それにしても、忘八の面々が一列に並んで歩くシーン。様になってたなぁ。安達祐実も紅一点でここに加わって、憎たらしい顔をしてるのも良い。やっぱり江戸時代の中頃の物語なので、こういう派手さのある金持ちもいないとね。

さて、憎たらしいと言えば、この時代は老中の田沼意次がよく出てくる。本作でも意次はしっかりと“山吹色のこやし”を収賄していたが、一方で有能な面をしっかりと見せている。

客足が遠のき、悲惨なことになっている吉原の実情を訴える蔦重に対して「もはや吉原が、足を運ぶ値打ちのない場になっているのではないか」と質問。その上で蔦重にも「お前は客を呼ぶ工夫をしているのか」とアドバイス。

これが青天の霹靂だったのか、蔦重は意次に平服し、大いに感謝の弁を述べるのであった。
賄賂を受け取っていた意次が、清濁を併せ持った聡明な男であるということを蔦重に認識させるという、これはなかなか面白い展開だった。普通は第1話でいきなり老中に面会なんかさせようと思わないし、そんな脚本作れないもんね(笑)

とにかく、視聴率こそ最低と言われながらもスタートを切った『べらぼう』。ちょっと横浜流星のべらんめえ口調が足りないと感じる部分もあるけれど、初回から殴られ、蹴られ、階段落ちもやらされるなど、体当たりで主役に挑む様子には感動した!

この調子で毎週ボコられてもくじけないような人物を演じてくれても最高じゃないか? と思うが役者さんが持たないか。戦国時代でもなく、争乱と無縁の時代なんだけど、今現在の社会にもありそうな問題が山積している時代の話なので、食わず嫌いしないで観てもいいと思う。

ただ、僕の場合、第1話はついついご祝儀視点になりがちなので、シビアな視聴者にはどう映ったのかは気になるところだ。

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