『光る君へ』大河史上初の「シーズン2」囁かれる意味深なラストシーンと“パクリ疑惑”

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2025年01月07日 16:00  週刊女性PRIME

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1年半にわたる撮影は楽しかったと振り返った『光る君へ』主演の吉高由里子

 1月5日に始まったNHK大河ドラマ『べらぼう 蔦重栄華乃夢噺』。初回の平均世帯視聴率は関東地区で12・6%、関西地区で12・0%を記録し、関東地区では昨年放送の『光る君へ』の初回12・7%を下回り、過去最低となった。

 初回から全裸にされた女性の死体が描かれるなど、かなり攻めた内容で波紋を呼んでいる『べらぼう』。しかし、何かと異例尽くしだった『光る君へ』のラストシーンもまた、これまでの大河では見られないものだった――。

“合戦なし”への不安も見事に覆して

 平均視聴率では歴代大河ワースト2となった『光る君へ』だが、NHKプラスの配信結果では、平均視聴UB(ユニーク・ブラウザ)数が37.9万UBで、歴代大河ドラマ最高の記録に。テレビ番組の視聴方法がこれまでとは大きく変わり、番組の人気はオンタイムの視聴率では測れない時代になってきたことが分かる。

 大河第63作となった同作では、平安時代に書かれた、ベストセラー小説『源氏物語』の作家・紫式部(籐式部/まひろ)の生涯が描枯れた。大河の中では1976年放送の『風と雲と虹と』に次いで2番目に古い平安時代の貴族社会を描き、合戦シーンがほぼない物語だった。合戦シーンがまったくない大河もあるが、ファンの多くは“合戦”や“動乱”を好む傾向にあり、そういったシーンがない作品は視聴率が振るわないことが多い。

 特に、ただでさえ登場人物が多い大河で、登場人物がほとんど「藤原」や「源」「平」となり、人間関係が分かりにくくなる平安時代は敬遠されがちだ。そのため放送開始前は、大河ファンに受け入れてもらえるか不安視されていた。放送開始当初、その不安は的中したように見えたが、状況は少しづつ好転。回を追うごとに、引き込まれる視聴者が増えていった。

「古代の女流作家の半生を描いたドラマと聞いて、視聴意欲が湧いてこないオールド大河ファンもいたようですが、放送が始まると、彼らが想像していた内容とはだいぶ違っていたのでしょう。宮中に渦巻く陰謀や権力争いが描かれることで、ミステリーやサスペンスの要素が加わり、また“呪詛”などのおどろおどろしいシーンもあって、非常に見ごたえのある作品になりました。さらに、これまでの大河では見られなかったラブシーンも多く、主人公・紫式部と藤原道長による身分の差を超えた恋愛模様が反響を呼び、女性ファンを増やしました」(テレビ誌ライター)

「嵐が来るわ」

 今の時代なら世間を騒がすスキャンダルになる、“不倫”を含む自由恋愛や“隠し子”などが珍しいことではなかった平安時代を新鮮に感じ、ドラマが面白いと感じた視聴者も多かったのかもしれない。その結果、もともと大河ファンではない層を獲得することができたのだろう。

 女性文化人+平安時代+ミステリー+サスペンス+メロドラマという、これまでの大河には見られなかったスタイルの『光る君へ』のラストシーンに、ネットではどよめきが起こった。

 従者・乙丸を従えて旅に出たまひろ(紫式部)が、騎馬武者の集団とすれ違う。その中に双寿丸がおり、彼はこう言うのだった。「東国で戦が始まった。これから俺たちは朝廷の討伐軍に加わるのだ」テロップに出ていた長元元年(1028年)、上総国、下総国、安房国(現在の千葉県)で『平忠常の乱』が起こっている。そして、まひろが遠くを見つめながら「道長様…」と心の声で言い、

「嵐が来るわ」

 と、一言つぶやいてドラマが終わった。

 SNSでは、《すごいラストだ》、《これまでの大河では見たことない終わり方。カッコいい》、《次の時代が来ることを予感させている》などと称賛の声が上がったが、同時にこんな声も。

《映画『ターミネーター』のパクりだ!》

囁かれる大河初の「シーズン2」

『ターミネーター』のラストシーンでは、サラ・コナーが立ち寄ったガソリンスタンドで、少年がスペイン語で「Viene una tormenta! (ヴィエンナ・トルメンタ!)」と叫んだ。それをそばにいたオジサンに英語に訳してもらったのが「There's a storm coming.」。そう、「嵐が来る」だった。

『光る君へ』に置き換えてみると、たしかに武士の時代がやってくるのを予感させる言葉ではあるが、もっとほかに含みがあるのではないかというのは、前出のテレビ誌ライター。 

「ラストシーンのセリフは、激動の時代がやってくるのを示唆しているだけではないような気がします。最終回のサブタイトルは『物語の先へ』でした。そして最後のセリフから深読みすると、大河史上初の続編が作られるのではないかと言っている民放関係者もいます。シーズン2ですね」

 徳川家康や豊臣秀吉など、戦国武将は何度も大河に登場している。ただ、毎回が主人公ではなく、“脇”に回ることも多い。紫式部が“脇”として登場することもあるだろうが、そうではなく、“その後の式部”が描かれるのではないかと。

「総集編ではラストシーンは変わっていましたが、幕末の武士は別として、歴史ドラマの主人公となる戦国武将はたいてい天寿を全うしています。紫式部に関しては残されている資料が少ないのですが、オリジナル脚本で晩年を描けば、『光る君へ』で大河ファンになった新しい視聴者も付いてくると思います」(映画誌編集者)

 放送が終わってもこれだけ話題になっている『光る君へ』は、大河史に残る名作と言えるだろう。

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