2025年、新たに生まれ変わった映画『エマニュエル』から、1974年の『エマニュエル夫人』でも描かれた飛行機内のワンシーンが解禁。また、インティマシーコーディネーターの浅田智穂や映画監督・枝優花らの鑑賞コメントが到着した。
舞台を現代に変えて、観る者にめくるめく興奮と陶酔、さらには幸福感までも与えるエロティシズムを、大胆かつ刺激的に描き切った新生『エマニュエル』。
第72回サン・セバスティアン国際映画祭でオープニング作品としてワールド・プレミアが行われ、日本でも第37回東京国際映画祭のガラ・セレクション部門でのアジアン・プレミアが実施された。
本作は、エマニエル・アルサン著の官能文学「エマニエル夫人」をタイトルも新たに現代的な解釈を取り入れ、再び映像化。1974年の映画とはまた異なる魅力を持ち、<真の快感>を追求するエマニュエルの冒険が描かれる。
中には『エマニエル夫人』で描かれたシーンと同じシーンも。その1つに、大胆で印象的だった飛行機内での情事があるが、この度、スタイリッシュに生まれ変わった同シーンの一部映像が解禁。
暗くなった飛行機内で、エマニュエルを密かに目で追う男性。エマニュエルはその熱い視線に気づいてゆっくりと上着を脱ぎ、背中が大きく開いたキャミソールドレスになる。ゆっくりした動作、肌とこすれる布の音、徐々に表れる背中に彼の視線はますます熱くなる。
そのような視線を向けられていることを察しつつ、エマニュエルは挑戦するかのように席を立つ。真っ直ぐトイレの方へ歩いていき、扉を閉める。拒絶も許容もしないエマニュエルは、男性に行動の選択を委ねるのだった――。
『エマニエル夫人』と同様に本作の飛行機内シーンも大胆であるが、静かで挑発的。受動的だったエマニエル夫人は、自立した能動的な女性エマニュエルとなり、自らの快感を求めて誘惑する。
そんな本作をひと足早く鑑賞した著名人からのコメントも到着。若者を中心に支持されている映画監督の枝優花は「飛び出した先が、幸か不幸かは自分で決められる。いつだって自由だ」とエマニュエルの選択に共感。
インティマシーコーディネーターの浅田智穂は「湿度、お湯の温度、彼らの体温を感じる。俳優がためらいなく安心して撮影に臨めることで、観客と作品との距離が縮まると気づく」と、独自の視点から映画の本質を称えている。
さらに、映画文筆家の児玉美月は「中絶が禁じられていた社会における女性の身体を描いた『あのこと』のオードレイ・ディヴァン監督が、今度は『エマニュエル』で快楽と官能を解放してゆく女性の身体を描く。ここに一貫してあるのは、女性による主体的なセクシュアリティを懸けた闘争にほかならない」と評価。
「この身体は誰かに差し出すために存在するのではないと、立ち姿で語るノエミ・メルランから目が離せない」と、映画・音楽パーソナリティの奥浜レイラらは主演のノエミ・メルランに絶賛を贈っている。
『エマニュエル』は1月10日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。
(シネマカフェ編集部)