15周年を迎える「三代目 J SOUL BROTHERS」に“既視感が全然ない”ワケ

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2025年01月08日 09:00  女子SPA!

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女子SPA!

4都市で全9公演行われたドームツアー『三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2024”ECHOES OF DUALITY”』(以下、提供はLDH)
 三代目 J SOUL BROTHERS(以下、三代目JSB)が6度目のドームツアー『三代目 J SOUL BROTHERS PRESENTS 2023“JSB LAND”』(以下、『“JSB LAND”』)を開催した2023年は、90万人もの動員数を記録した。その年最大のダンス&ボーカルグループとしての存在感は堂々たるものである。

 2024年開催の7度目のドームツアー『三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2024“ECHOES OF DUALITY”』(以下、『“ECHOES OF DUALITY”』)東京ドーム公演は、なんと『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBS、以下、『モニタリング』)の撮影隊が潜入していたというサプライズで大盛りあがりだった。

 つやっつやに仕上がった状態の彼らがさらなる勢いで、デビュー15周年を迎える2025年を駆け抜けようとしている。

 イケメン研究をライフワークとする“イケメン・サーチャー”こと、コラムニスト・加賀谷健が、ドームツアーが終わりドームツアーが始まる三代目JSBの15周年に期待を込めて、前人未到のダンス&ボーカルグループを解説する。

◆年の瀬の入り口になる三代目JSBツアー

 毎年、年の瀬になると俄然楽しみになってくる。三代目JSBのドームツアーの千秋楽が大抵12月下旬に置かれ、年の瀬の入り口になるからだ。年によっては、追加公演や特別興行を開催してクリスマスシーズンを一気に駆け抜ける。

 三代目JSBのツアーがある年は、筆者も必ずドームに駆けつける。2021年に開催された5度目のドームツアー『三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2021“THIS IS JSB”』千秋楽公演(福岡)は、昨日のことのように目に焼きついている。1日遅れのクリスマスでもさりげなく祝う演出に心がとろけてしまったのだ。

 サンタクロースのコスチュームに着替えたメンバー7人が、EXILEの「LAST CHRISTMAS」をカバーしてくれた。思いがけず、クリスマスプレゼントをもらった客席のMATE(三代目JSBファンの呼称)たちは、「あぁ、今年も頑張ったご褒美だな」と口々にプレゼントを抱き締めて会場をあとにしたのでないかなと想像する。

◆ドームツアーが終わってドームツアーが始まる

 というように、年末の恒例行事として興奮覚めやらないままに、お正月はほっと一息。といきたいところだが、年始早々にニューシングルの予告映像がドロップされる年(23rdシングル『Yes we are』など)もあるから油断できない。サプライズ投下好きの三代目JSBは、前年の年の瀬から興奮を覚めさせることなんてさせない。

 2024年は7度目のドームツアー『“ECHOES OF DUALITY”』が開催され、11月の福岡初日からクリスマス直前の大阪公演を千秋楽(12月22日)とした。追加公演の代わりというわけじゃないけど、『CDTVライブ!ライブ!クリスマスSP』(TBS、12月16日放送)に出演したツインボーカル、今市隆二とØMIがGENERATIONSの片寄涼太と数原龍友とともに「LAST CHRISTMAS」で声を重ねたのは、ほんと楽しませ方に余念がなさ過ぎると思った。

 さらに『“ECHOES OF DUALITY”』千秋楽のタイミングで、2025年5月から早くも8度目のドームツアー『三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2025“KINGDOM”』(以下、『“KINGDOM”』)を開催することをアナウンスしていた。三代目JSB祭り気分がループするこの期待感、この心地よさ。ドームツアーが終わってドームツアーが始まるスケール感がやっぱり唯一無二だ。

◆15周年を迎える力技が可能

『“KINGDOM”』は、『“ECHOES OF DUALITY”』千秋楽から5か月間しか間隔を置かずに開催される。2025年11月10日に15周年を迎えるからには、これくらいの荒技で、どどんと大胆にといった意気込みを感じる。

 では、14周年ツアーだった『“ECHOES OF DUALITY”』が、15周年のためのほんの橋渡しくらいの役割だったかというと、これがもう全然そうじゃなかった。

 ツアータイトルのアルバム『ECHOES of DUALITY』を引っ提げて組まれたセットリストは、新曲を引き立たせる構成やライブ全体の演出があざやかにアップデートされ、『“KINGDOM”』開催までの力技が可能であることを示した。

 デビューからこれだけの年月が経てば、そりゃ多少の既視感も紛れ込むライブになるでしょなんて侮ってはいけない。アルバムのリード曲「DEVELOP」をオープニング曲として最大効果を出しつつ、まだこんな新しい挑戦ができてしまうのかという驚きと高揚が、相乗効果で押し寄せる壮麗なステージングだったからである。

◆現役宣言的なロマン

 三代目JSBのライブを初めて観た人は思わず目を丸くしただろうし、デビュー時から熱心に支えてきたMATEたちだって舌を巻いたはずだ。ドームツアーを欠かさずに観てきた筆者もこれまで以上に解像度が上がった仕様には感服した。

 筆者が観た東京ドーム公演(12月11日)には、リーダーNAOTOがレギュラー出演する『モニタリング』2025年1月3日放送回の収録隊が潜入するという偶然のサプライズまで用意されていた。

 それをなんとも軽やかにやってのけてしまえるからこそ、14周年グループの団結が裏打ちする15周年があざやかに待機できる。そりゃね、どこまでも付いていきたくなるわけだ。

 その意味では自分たちが「米寿」になっても「百寿」になっても付いてきてくれるかと会場をあおった山下健二郎のMCが印象的だった。自分たちが88歳、100歳になってもまだダンス&ボーカルグループとして三代目JSBがもしかしたら成立してるんじゃないか。山下の言葉は、そんな無限の現役宣言的なロマンにあふれていた。

◆ダンス&ボーカルグループとして前人未到の持久戦へ

 あるいはNAOTOがMCで「誰一人減ることなく」と話していたように、日本のダンス&ボーカルグループの歴史を考えたとき、デビューから一度もメンバーが変わることなく活動を続けていること自体が、他にあまり例がない。

 88歳、100歳まで現役かどうかはさておき、15周年以降の三代目JSBは、ダンス&ボーカルグループとして前人未到の持久戦に入るということを意味している。『“ECHOES OF DUALITY”』東京公演で5thアルバム『PLANET SEVEN』リード曲「Eeny,meeny,miny,moe!」が披露されたとき、NAOTO、小林直己、ELLY、山下健二郎、岩田剛典、今市隆二、ØMIそれぞれの個性が固く結束していたのを見て、この持久戦は限りなく永遠に近いだろうなと感じた。

 2025年1月12日から放送されるドラマ『フォレスト』(ABCテレビ・テレビ朝日)主演の岩田剛典が、『スーパーサラリーマン左江内氏』(日本テレビ、2017年)の「HAPPY」ぶりにドラマ主題歌(「What Is Your Secret」)をグループに持ち帰ったのも大きな動力源になるだろう。

 15周年ドームツアーのタイトルは、『“KINGDOM”』だ。2023年に開催された6度目のドームツアー『 “JSB LAND”』の「JSB国」への入国を経て、今度はその先にどんなに壮麗な王国(KINGDOM)を目の当たりにできるのか。

 個人的には、『三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2019“RAISE THA FLAG”』で披露された「Eeny,meeny,miny,moe!」→今市隆二ソロ曲「RILY」→「君となら」と接続された神セトリを上回るものを夢想する。

<文/加賀谷健>

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