パク・ソジュンやパク・ヒョンシク、BTS Vらが出演した大ヒット韓国ドラマを舞台化した「花郎〜ファラン〜」。1月7日(火)に囲み取材とゲネプロが行われ、和田雅成、和田琢磨、笹森裕貴、田中涼星、磯野亨、松井健太、岩田陽葵が出席し、開幕に向けての意気込みを語った。
賤民の村でムミョン(名無し)と呼ばれて育ち、親友の命を奪った者への復讐心から花郎となる〈ソヌ/ムミョン〉を和田雅成、生い立ちゆえに様々な葛藤を抱え、王の身分を隠して花郎となる〈ジディ/チヌン王/サムメクチョン〉を和田琢磨が競演。
そして、武芸に優れ、女性たちの心を魅了する〈スホ〉を笹森裕貴、誰にも心を開かず、権力に翻弄される冷血漢〈パンリュ〉を田中涼星、好奇心が強く、よく笑う最年少の花郎〈ハンソン〉を磯野亨、新羅で最も麗しく、万人の心を奪う妖艶な花郎〈ヨウル〉を松井健太。ソヌの妹・アロを岩田陽葵が演じる。
ドラマを3時間の舞台にするにあたり、主演の和田雅成は「ダイジェストにはしたくないという思いでこの作品に挑んでいます」と思いを吐露。「キャラクターの関係性に関して、どこでどう仲良くなっていくのか? 距離感の詰め方などは話し合いながらやってきました」と語る。
和田琢磨も「稽古の前にドラマを全話見させていただきましたが、各キャラクターに良いシーンがたくさんあり、それを全部入れ込むのは難しいけれども、舞台ならではの『花郎〜ファラン〜』の世界観を凝縮したものができたんじゃないかと思います。新たな『花郎〜ファラン〜』の魅力をお伝えできるんじゃないかと思います」と手応えを口にする。
大人気ドラマの世界初の舞台化となるが、プレッシャーの有無を問われると和田雅成は「もちろんありますが、ありがたいことに、僕たちは2.5次元であったり、いろんな原作がある作品を挑ませていただく中で、作品への寄り添い方やお客様に向けての発信というのは、他の方よりも長けている部分があると思うので、そこは順応できたのかなと思っております」と断言。
「当然、世界的に大人気の作品ですから、お話をいただいた時のプレッシャーはありましたけれども、ここにいるキャストのみなさんは、心強い頼もしい方々ばかりなので、原作に負けず劣らず、とても良い仕上がりになってると思います」と、和田琢磨も共演陣への絶大な信頼と稽古場で積み上げてきたものへの自信をうかがわせた。
本作の見どころ、ここを見てほしい!というポイントを各キャストに尋ねると、笹森は「衣装もセットもすごく華やかで、視覚だけで楽しめちゃうクオリティがあると思います」と語り、「その中でも特にオープニングで全員が集まるシーンがあるんですけど、原作に出てくるあるシーンが再現されていて、僕もそのシーンを見て、あ、『花郎』だ! と思ったので、ぜひお楽しみにしてください」と期待をあおる。
田中は「演出も舞台ならではの手法を使っているので、まず“舞台『花郎〜ファラン〜』”として楽しんでいただけると思います」と力強く語り、「僕自身、パンリュという役はキャラクター的に初めてに近い役で、自分にとっても初めての挑戦になると思います」と意気込みを語ってくれた。
磯野は「舞台ならではのスピード感で進んでいくと思うので、目を離さずに見てほしいなって思うんですけど、ヨンシル役の中村まことさんが、すごく暴れてらっしゃって(笑)、稽古中から本当に笑わせてもらったので、そのシーンにも注目して観てほしいです」とコメント。
松井は「ドラマ全話を3時間にギュッとまとめているので、どのシーンも素敵なものになっています」と語り、さらに「(自身が演じる)ヨウルとしては、(磯野が演じる)ハンソンとのシーンであったり、花郎での生活を楽しんでいるヨウルの様子を見てほしいです」と呼びかけた。
岩田は「花郎のみなさんが本当に華やかで熱くて、舞台上でも舞をしたり、戦ったり、その場でお着替えしたり、本当に大活躍されています。ひとりひとり、個性のある魅力的なキャラクターになっているので、魅力ある熱い花郎での生活を楽しみにしてほしいです」とアピールした。
劇場の客席通路も広く使い、世界観を表現
さらに和田琢磨は「今回、劇場を広く使って、客席のみなさまのすぐ近くを通ったり、劇場いっぱいを使って表現しているので、観ている方も、花郎の一員になったり、花郎に恋い焦がれる女性たちになったり、様々な楽しみ方をしていただけると思います」と語る。
和田雅成は「稽古場からいろんな部分で、それぞれが足りない部分だったり、この作品に向けてやってきたことがしっかりと表現できれば、たぶん、それが素敵なものになってると思うので、それをお客様に見てもらうのと、僕たちがお届けできたらなと思っております」と、開幕を前にしての思い、意気込みを語ってくれた。
この日の囲み取材中も、カンパニーの和気あいあいとしたムードが伝わってきたキャスト陣。
和田雅成の主演としての振る舞いのカッコよさに関しても、笹森が「雅成さんは殺陣がお上手なんですけど、稽古が終わった後、初めて殺陣をする方にもずっとつきっきりで『やろうよ』って言ってくださって。一番戦って、一番しゃべってヘロヘロになっているはずなのに、汗だくになりながら殺陣をやっている姿を見て『良いカンパニーやなぁ…』って思いました」と証言するなど、カンパニーの絆の強さをうかがわせた。
取材の最後に和田琢磨は「『花郎〜ファラン〜』の世界観を余すとこなく、しっかりとみんなで協力し合って表現していきたいと思います!」と語り、和田雅成は「誰ひとり欠けることなく公演を終えることを最大の目標としつつ、“花郎”として咲き誇りたいと思います」と力強く語り、囲み取材は終了。
その後、行なわれたゲネプロでは、会見の言葉にもあったように、ステージ上のみならず、客席通路まで最大限に使いながら、キャスト陣が躍動!
絡み合った複雑な運命に翻弄される者、己の出自、身分に葛藤を覚えながらも生きる道を探そうとする者など、様々な思いを背負いつつ、それぞれが“花郎”の一員として若きエネルギーを披露。激しい殺陣のアクションあり、歌に舞など、それぞれのキャラクターの個性を活かしつつ、ドラマの魅力をギュッと凝縮させ、観る者を花郎の世界へと引き込む魅力的な舞台となっている。
舞台「花郎〜ファラン〜」は1月8日(水)〜1月13日(月・祝)THEATER MILANO-Zaにて東京公演、1月17日(金)〜19日(日)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて大阪公演。
Based on the KBS drama “Hwarang” by Park Eun-Young.Licensed by KBS Media Ltd. © Park Eun- Young /2023 KBS/ Avex Pictures Inc. All rights reserved.
(シネマカフェ編集部)