俳優の伊藤健太郎が主演を務める、カンテレ・フジテレビドラマ『未恋〜かくれぼっちたち〜』(※カンテレ 毎週木曜 深0:25/フジテレビ 毎週木曜 深2:25)が、9日深夜よりスタートする。今作は、夢を諦め、自分の気持ちと向き合うことから逃げている主人公・高坂健斗(伊藤)が、性格が真逆の2人の女性と向き合い、前向きに変わっていく群像劇を描く。健斗がかつて心を開きかけた、変わり者の年上派遣社員・鈴木(柿沼)みなみを愛希れいか、健斗が担当する売れっ子アイドル漫画家・深田ゆずを弓木奈於(乃木坂46)が演じる。ORICON NEWSでは、伊藤・愛希・弓木にインタビューを行った。
【写真多数】伊藤健太郎&カンテレハチエモン、じゃれあう姿
――自身の役どころについて
【伊藤健太郎】仕事ができる部分だったり、あだ名で「ミスターリスク回避」と言われる部分があるのですが、ドラマの前半は、けっこうそういった部分で活躍するシーンが多いです。一方、恋愛的な部分や、仕事との向き合い方で悩むところもあって「ミスターリスク回避なのに、っぽくなくない?」と感じるところもあって。そういったところが人間味が出ている部分がありますね。僕自身は、流れに身を任せる派なので、そこは違うのかなと思うのですが、健斗について理解はできますね。
【愛希れいか】彼女は、自分の思いを言葉で表現することで、内に秘めているものを出していける人だなという印象です。変わり者と言われていますが、すごく人間らしいなと思うところがあって。やりたいことはやらないと気が済まないし、一直線になるんだけど怖くなって、逃げてしまって、でも戻りたくなくて…みたいなことは、誰しも経験したことがあるのではないかなと思います。自分自身も、そういった部分はすごく共感できますし、すごく理解できる部分が多いので、見てくださるみなさまも共感していただけるのではないかなと感じています。子育てをしながら、シングルマザーで…というところで、今のみなみがあって。子育てをされている方の話を聞くと、自分自身のためだけに生きるのではなくて、大切な人ができて、そこでの生き方って、すごく変わってくるのだなと。深夜帯に放送されるドラマですし、子育てされているみなさんに響く部分があるのではないかなと。
【弓木奈於】ゆずは、自分が思っているような取り上げられ方をされていない状況を、ネットなどで見て「私が求められるのは、こういうところなんだ。ちょっと自分が思っていたものと違うな」ということに対して、折り合いをつけなきゃいけないところがあると思っています。そこは、私にも少し通じる部分があるなと感じていまして。私自身も、こう見られたいなという理想はあって。緊張からおどおどして間違ってしまうことがあり、それが面白いと言ってくださるいただくことがあるのですが、自分の中ではそれを恥ずかしいと思ってしまうこともあったりして。でも、それが私のいいところだよと言っていただけると、どっちなんだろうと悩んでしまうことがあります。そういった葛藤を抱えているところが、ゆずと似ているところかなと思います。私と違うのは、ゆずは行動力があるところです。こうしてみようと試してみることができているので。
――そんなゆずにとって、伊藤さん演じる健斗は、どういった存在なのでしょう?
【弓木】健斗は、なんとなく居心地がいいというか、心を開いてしまうところがすごく理解できます。私も心を開くと、すごく距離が近くなってしまうところがあるので。伊藤さんが健斗としていてくださったので、私もゆずとして信頼することができましたし、わがままも言えたような気がして、伊藤さんに本当に感謝しています。
――そんな健斗がかつて心を開きかけていたのが、愛希さん演じるみなみです。伊藤さんは、みなみについてどういった印象を抱きましたか?
【伊藤】まぁー最初は気まずいですよね(笑)。割と狭い空間で(みなみ、ゆずと)3人になることがあるのですが、気まずいなっていうか、いろんな感情の矢印があるので…。でも、決してドロドロしているわけではないんです。さっぱりキレイな感じがしていて。だからこそ、やっていて面白いなと感じる部分もあって。みなみとの回想シーンがけっこうあるのですが、その時に健斗もなんかはっきり言わないし(笑)。作家目指しているので、ちょっと回りくどい言い方をしてしまうんですよ。「ありがとうって言われてうれしい」とか「ありがとうがさよならに聞こえました」とか。僕からすれば、もっとストレートに「さみしいです!」とか言えばいいのにって思っちゃいます(笑)。でも、その頃から比べると、今の健斗が成長している部分も描かれています。
――そんなみなみが、ゆず、健斗とどうやって関わっていくのかも楽しみですが、愛希さんいかがでしょうか?
【愛希】みなみは、ゆずが描く漫画のファンというところから入るので、ゆずに対しては大ファンですという気持ちから始まるのですが、そこから健斗との関係も知ることになって、ゆずが健斗に対して思っているところや、ゆずとみなみが健斗に対する気持ちで共感するところもあったり。姉妹のような関係になっていったりするので、そこは台本を読んでいても、すごくかわいい関係性だなという印象を受けました。健斗に関しては、みなみにとっては全体的にもどかしいんですよね。みなみ自身は、変わり者だと言われていても、基本的に変えようとしないんですね。自分をずっと貫き通す性格なので、健斗が好きなものを好きだと言わないところだったりが、とにかくずっともどかしく感じているんです(笑)。だけど、健斗のやさしさだったり、あったかい部分だったり、自分と共鳴した時の2人にしかわからない関係。それは、みなみにとってこれまで健斗しかいなかったのだと思いますし。惹かれている部分はあって、魅力的な人であると思います。健斗は、すごく影があって、それが魅力になっているのではないかなと感じています。
――みなさん、それぞれ違うフィールドで活躍されてきたこともあり、この3人そろって取材をさせていただくのもかなりレアだなと感じているのですが、そう感じないほど「トリオ感」が出来上がっていますね。
【愛希】本当に(伊藤が)引っ張ってくださって。私と弓木さんは人見知りなので、開いてくださったんだと思います。
【伊藤】僕は、なんか楽しいほうがいいなと思うタイプで、アイツと仕事したら楽しいなと思われたいので、なるべく楽しい現場にできるように、誰よりも大きい声で笑おうみたいなことは、ずっと意識していますね。個性的なスタッフも多かったりして、すごくステキな現場だなと。