日増しに深刻化する中居正広(52)の女性トラブル問題。年明けからテレビ各局で“差し替えラッシュ”が続いていたが、ついに中居の地上波レギュラー番組すべてが休止や差し替えの対応に。中居の姿はテレビから消えることになった。
フジテレビは1月8日、中居正広(52)がMCを務める『だれかtoなかい』の放送を当面休止すると発表。公式サイトを通じて、《番組MCの中居氏に関する報道を受け、状況を総合的に検討した結果、1月12日の放送から当面の間休止とする判断に至りました。放送を楽しみにされていた視聴者の皆様には、大変申し訳ございません》とコメントした。
昨年12月19日発売の「女性セブン」で、’23年6月に行われた会食後に参加していた女性との間に重大トラブルを起こし、解決金として約9000万円を支払っていたことが報じられた中居。その後も「週刊文春」「スポニチアネックス」が独自でトラブルを報じ、中居の代理人弁護士は“トラブルは解決済み”と説明していた。
いっぽう「週刊文春」ではトラブルの発端となった会食に、フジテレビ社員がトラブルに関わっていたことも報じていた。しかし同局は昨年12月27日に、公式サイトで《内容については事実でないことが含まれており、記事中にある食事会に関しても、当該社員は会の設定を含め一切関与しておりません》と報道を完全否定したのだった。
トラブルの詳細は明らかになっていないが、疑問視されているのはテレビ各局の対応だ。
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TBSは『中居正広の金曜日のスマイルたちへ 新春SP』『THE MC3』、テレビ朝日では『中居正広の土曜日な会』が別番組に差し替えられたが、両局からは理由について明確な説明がなされていない。
いっぽう日本テレビは7日、『ザ!世界仰天ニュース 新春4時間スペシャル』を中居の出演シーンだけをカットして放送。同局はこれに先駆けて、《本日の「ザ!世界仰天ニュース」は総合的に判断をし、中居正広さんの出演シーンはカットして放送します。なお、中居正広さんとの対話の中で、私たちの判断をお伝えしたところ、中居さんご本人からも同様の申し出を受けております》と各メディアの取材に説明していた。
また、フジテレビでは『だれかtoなかい』の放送休止に際して、中居の報道に触れたものの、《状況を総合的に検討した結果》の説明にとどまっている。
そんななか、9日放送の報道・情報番組『THE TIME,』(TBS系)では、中居の出演番組休止が相次いでいることを取り上げた。同局の安住紳一郎アナウンサー(51)は、「週刊文春の記事などで、女性とトラブルがあったのではと報じられている中居正広さんですが、出演番組に影響が出ています」と伝えていた。
しかし、中居のトラブルが報じられてからすでに3週間が経過しており、他の民放各局やNHKの情報番組やニュースサイトでは、いまだに扱っていないところがほとんどだ(9日15時現在)。もし週刊誌報道を知らない視聴者がいたとすれば、毎日のようにテレビに出演していた中居が突如として消えてしまったことは混乱を招きかねない。
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■「使命を果たしていない」中居の女性トラブルを報じないテレビ各局に識者が警鐘
TBSではようやく取り上げられたものの、これまでテレビ各局が沈黙を続けてきたことに、「一種の異様な状況」と指摘するのは元毎日放送プロデューサーで同志社女子大学メディア創造学科の影山貴彦教授だ(以下、カッコ内は影山氏)。
「トラブルが当事者間で解決しているということや、テレビ局側として把握している情報が少ないといった事情があるのかもしれませんが、スルーされていることに視聴者への不誠実さをとても感じています。中居さんが出演する番組の差し替えや放送休止といった対応をとっているにもかかわらず、トラブルに関して沈黙するということは、正確な情報を迅速に伝える使命を果たしていないということですよね。
ネットニュースでは中居さんのトラブルに関する記事が多数配信され、SNSでも高い関心が寄せられているだけに、テレビ各局の沈黙はモヤモヤ感を増大させ、非常に不健康な状態になっているように思います。例えば、“調査中です”や“テレビ局も対応に苦慮している”と伝えることも一つのメッセージになると思いますから、情報番組などの放送を通じてテレビ局のスタンスを示すことは、1日でも1時間でも早く求められるでしょう」
他局の対応とは唯一異なった日本テレビでは、中居の出演シーンを全てカットして『仰天ニュース』を放送したが、オンエアでは事情を説明するテロップなどは出されていなかった。こうした点についても影山氏は「不誠実」だと指摘し、テレビ局に対する不信感が増してしまう恐れがあると警鐘を鳴らす。
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「日本テレビやフジテレビが用いた『総合的に検討』や『総合的に判断』といった文言も、横並びに最近のテレビ各局の“決まり文句”になっています。旧ジャニーズ事務所の創設者であるジャニー喜多川さん(享年87)の性加害問題が明るみになった当初も、テレビ各局は横並びのコメントを出していました。その時と同じように、今回も“対応方法を裏で確認し合っているのではないか”というような雰囲気が感じられます。
私はテレビの専門家として申し上げたいのですが、こうした積み重ねがテレビの不信感を募らせてしまう原因なのではないでしょうか。ひいては“テレビ離れ”に拍車をかけることに繋がりかねませんが、とりわけテレビ局の上層部はその辺りの危機感が薄いように感じます。
昔とは違って今は、“このまま嵐が去れば、これまで通りテレビを見てもらえる”というような時代ではありません。情報伝達が早いネット社会では嘘の情報もありますが、なかには真実も含まれているわけです。様々な情報を取捨選択して、きちんと判断できる視聴者がほとんどだと思いますから、絶対にないがしろにしてはいけません。非常に厳しい言い方をすれば、テレビ各局は罪深い沈黙を続けているという風に感じます」
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