上方大御所落語家が語る上岡龍太郎さん“電撃引退”のウラと、その金言

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2025年01月09日 19:04  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

月亭八方(2022年12月撮影)

大御所落語家の月亭八方(71)が、8日夜放送のABCテレビ「これ余談なんですけど…」(関西ローカル)に出演。漫才出身で、後に関西を代表する司会者として大活躍した上岡龍太郎さんの「電撃引退」の背景と、残した“金言”に触れた。


かまいたち山内健司(43)、濱家隆一(41)がMCを務めるトークバラエティーで、この日のテーマは「関西レジェンド芸人」。街頭アンケートで上岡さんが3位になり、ファンからは電撃引退の理由を問う声があがった。


八方は、上岡さんが「60歳で辞めんねん。60歳の芸人見てみ、汚いでぇ。あんなん、言われんねん。あかんねん。うちの嫁はんも言うとんねん。絶対あかんねん。60歳で辞めるで」と以前から話していたといい、「第一に絵面(えづら)やね。スパッと辞めはった」と語った。


実際、上岡さんは「僕の芸は20世紀まで」とし、公言通りに2000年をもって引退。60歳を前に芸能界から退いた。


ただ、上岡さんの引退後も、ゴルフなどを通じて親交があった八方は「辞めてからです、問題は」と続けた。上岡さんは、会うたびに「辞めたあかんで。退屈や。辞めたら芝居見に行くか、ゴルフするか、それしかないねん。退屈やから辞めたらあかん」と繰り返したそう。さらに、生前の上岡さんの言葉にも触れた。


「だいたい、『引退』いうのはスーパースターの言葉であって。惜しまれて−とか。たかだか芸人が、そんな重いことを…。引退なんかいわんでも、勝手に消える」「ただし、勘違いしたらあかんのは、一流はなったら終わり、消えんねん。超二流は最後までいける。長生きできんねん」などという言葉だった。


八方は、この言葉の意味を考え「あの人は、自分は超二流になろうと思ってたけど、どっかで一流になってしもた。だから、辞めるということやと思う。あの人はほんまにインテリやったからなあ」と、上岡さんの真意を推しはかった。


また、上岡さんが「一流と三流は一緒。一流はある時、三流にもなる。三流は一流にも上がんねん。超二流は(別路線で)長生きできるで〜」と言っていたことも紹介し、上岡さん自身が「一流」を自覚したことで、引退したのではないかとの見立てを繰り返していた。

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