1月10日、アップガレージは千葉県の幕張メッセで開催されている東京オートサロン2025で発表会を行い、2025年のスーパーGT GT300クラスの参戦体制を発表した。2024年第5戦鈴鹿で使用終了を発表していたホンダNSX GT3に代わり、メルセデスAMG GT3を投入する。また、TODA RACINGとのコラボレーションでSROジャパンカップにフェラーリ296 GT3を投入することになった。
2023年はシーズン2勝を挙げ、チャンピオン争いを展開したTEAM UPGARAGE。2024年は第8戦もてぎで表彰台を獲得したものの、一転して苦しいシーズンとなったが、2025年に向けては新たな武器とともに臨むことになった。
チームはすでに第5戦鈴鹿でホンダNSX GT3の使用終了を発表していたが、新たなニューマシンとして選ばれたのは、メルセデスAMG GT3だ。ドライバーは、チームが全幅の信頼を置く小林崇志、そして2024年にFIA-F4でチャンピオンを獲得した野村勇斗がパートナーとして選ばれた。
メルセデスを選ぶにあたり「新しいクルマを選ぶためにずっと検討していましたが、世界中で活躍しているクルマですし、パフォーマンスや実績、いろんな体制を含め、このクルマがいちばん我々にとって勝利に近づけるクルマではないかと判断しました」というのは石田誠監督。
また、メルセデスをドライブするのは初めてという小林は新シーズンに向け「どんなクルマか想像はできませんが、楽しみです」と語った。「NSX GT3はハマれば速いクルマでしたが、安定感が少し足りないところがありました。しかしメルセデスの印象としては飛び抜けたところはないにしろ、安定したパフォーマンスがあると思います。安定して上位にいきたいです」と意気込んだ。
そして、GT300でのフルシーズンデビューとなる野村は「免許をとって一年でまさかメルセデスに乗れるとは思いませんでした(笑)」と笑顔をみせた。「このスーパーGTはずっと夢にみてきた舞台なので、参戦できることをすごくうれしく思っています」と野村。
さらに、チームは全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権でもお馴染みのTODA RACINGとコラボレーションして、年々台数が増加しているSROジャパンカップにも挑戦することになった。車両はフェラーリ296 GT3で、ジェントルマンドライバーとしてフェラーリチャレンジ等で活躍してきたAKITAが加入。小林とのコンビでPro-Amクラスへの参戦となった。
カラーリングについては、AKITAが虎をイメージしてデザイン。勇敢、スピード、勝利の象徴として採用された。スーパーGTのメルセデス、ジャパンカップのフェラーリと、イエローとブラックのカラーリングをまとって2台が戦うことになった。
またアップガレージでは、社員ドライバー/ライダーを応援しており、アップガレージから中村竜也が全日本ロードレースに参戦。ホイールズ埼玉新座店の石澤一哉が全日本ジムカーナ選手権に、千葉中央店の吉原將大が全日本ラリー選手権を戦うほか、アップガレージUSAの田口和也もアメリカで活動を続けていく。