F1ペナルティポイントの状況において、レース出場停止に最も近いのは、フェルナンド・アロンソとマックス・フェルスタッペンだ。特に、2025年シーズン前半に注意を必要とするのはフェルスタッペンだ。彼のスーパーライセンスに記録されたペナルティポイントが最初に抹消されるのは、オーストリアGP後の月曜日、6月30日なのだ。
ドライバーはペナルティを受ける際にペナルティポイントを科される場合がある。ペナルティポイントは12カ月たつと消滅するが、12カ月の間に12ポイント累積すると、自動的に次のレースで出場停止になる。このシステムが導入されて以来初めて出場停止処分になったのは、ケビン・マグヌッセン(ハース)で、彼は2024年アゼルバイジャンGPを欠場した。
2025年シーズン開幕時点でペナルティポイントを科されているドライバーは12人で、アロンソとフェルスタッペンが最も多い合計8ポイントだ。アロンソは、3月24日に3ポイントが自動消滅するため、最初の2戦オーストラリアGPと中国GPを乗り切れれば、多少は安心することができる。
一方、フェルスタッペンは6月末までポイント消滅がないため、オーストリアまでの11戦にわたり、注意が必要とされる。6月30日に消滅する2ポイントは、2024年オーストリアのメインレースで、ランド・ノリスとの接触により科されたものだ。
出場停止処分を避けるためには、ホイール・トゥ・ホイールのバトルにおいてより慎重な行動が必要とされるが、フェルスタッペンは、「これまでどおりの走り方を続ける」と主張している。「もし出場停止になっても、仕方ない」と言うフェルスタッペンは、冗談めかして「子どもが生まれる時期と重なれば、短い育児休暇が取れる」ともコメントしている。フェルスタッペンとパートナーのケリー・ピケさんは、第一子が誕生予定であることを、発表済みだ。
2025年もかなりの接戦になると予想されており、そこで1戦を欠場するとなれば、それはフェルスタッペンのタイトル獲得のための戦いに大きな影響を与える可能性がある。最初の11戦でペナルティポイント加算を免れて合計6ポイントに減っても、10月27日まではそのポイントが残り続ける。
フェルスタッペンが2024年にペナルティポイントを受けた時期は、6月のオーストリアGP以外はシーズン終盤に集中している。マクラーレンおよびノリスとの戦いが激しくなるなかで、10月のメキシコシティGP、11月のサンパウロGPとカタールGP、12月のアブダビGPにポイントが加算され、それが1年後まで残り続けることになる。
ペナルティポイントを記録された状態で2025年シーズンを迎えるドライバーたちとそのポイント数、最初に消滅するポイント数およびその時期は以下のとおり。
■フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン):8ポイント(3ポイントが3月24日に消滅)
■マックス・フェルスタッペン(レッドブル):8ポイント(2ポイントが6月30日に消滅)
■ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー):4ポイント(2ポイントが6月29日に消滅)
■オスカー・ピアストリ(マクラーレン):4ポイント(2ポイントが11月3日に消滅)
■ランス・ストロール(アストンマーティン):4ポイント(2ポイントが4月21日に消滅)
■ランド・ノリス(マクラーレン):3ポイント(3ポイントが12月1日に消滅)
■エステバン・オコン(ハース):3ポイント(1ポイントが5月4日に消滅)
■アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ):2ポイント(2ポイントが12月1日に消滅)
■オリバー・ベアマン(ハース):2ポイント(2ポイントが11月3日に消滅)
■リアム・ローソン(レッドブル):2ポイント(2ポイントが12月1日に消滅)
■ジョージ・ラッセル(メルセデス):1ポイント(1ポイントが12月1日に消滅)
■カルロス・サインツ(ウイリアムズ):1ポイント(1ポイントが5月5日に消滅)