国土地理院のWebサイト「地理院地図」では、ある場所の上空からの景色を年代別に見ることができます。今回は、東京都・お台場周辺の上空写真を、昭和前期から近年まで約70年にわたって見比べてみました。
●1936〜1942年ごろ
昭和前期のころは、この地域はまだ海でした。写真に点在するホームペースのような建造物は、“お台場”の名前の由来となった「台場」です。台場とは、ペリー来航に危機感をもった江戸幕府が造った砲台のこと。現在では第三・第六台場が残っていますが、この写真にはそれ以外の台場もまだ写っています。
●1961〜1969年
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このころには、残された台場が第三・第六のみになりました。
●1974〜1978年
写真がカラーに。埋立地が一気に大きくなりました。細かい線のように見えるのは材木です。日本では、高度経済成長期を経て木の輸入が増え、東京湾内に写真のような貯木場が設けられていました。
●1984〜1986年
かつての貯木場がなくなりました。建物はまださほどありませんが、少しずつ現代のお台場に近い見た目になってきました。
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●2009年
ついにフジテレビがお台場にお目見え。埋立地の緑化が進み、周囲には首都高速道路もうねっています。
さらに時代が下ると、この写真に写っているヴィーナスフォートが閉館し、2024年には新テーマパーク「イマーシブ・フォート東京」がオープンしました。江戸以来の歴史を紡ぐ“お台場”は、今後も人々が集う場所となりそうです。
●参考文献
・地理院地図(電子国土Web)
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・東京港埠頭株式会社「台場の歴史」
・東京都港湾局「昔の東京港紹介〜貯木場〜」
・フジテレビ「沿革」
・イマーシブ・フォート東京 公式ページ
●文:近藤仁美(こんどう・ひとみ)
クイズ作家。国際クイズ連盟日本支部長。株式会社凰プランニング代表取締役。これまでに、『高校生クイズ』『せっかち勉強〜知らないとヤバい事〜』等のテレビ番組の他、各種メディア・イベントなどにクイズ・雑学を提供する。国際賞「Trivia Hall of Fame(トリビアの殿堂)」殿堂入り。著書に『人に話したくなるほど面白い! 教養になる超雑学』(永岡書店)など。
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