KinKi Kids、「DOMOTO」に改名発表も変わらぬステージ　東京ドームで5.5万人が見守る【詳細レポ】

　KinKi Kids（堂本剛、堂本光一）が12日、東京ドームで『KinKi Kids Concert 2024-2025 DOMOTO』を開催した。昨年大みそかに今年、「DOMOTO」への改名を発表した2人。“表札”を変え新たな一歩を踏み出すこととなったが、変わらない距離感で変わらない美しいハーモニーを響かせる2人を、赤と青のペンライトを灯した5.5万人ものファンが見守った。（以下、本編ネタバレを含みます）

【写真】15メートルからKinKi Kidsが登場

　ステージのてっぺんに輝く「KinKi Kids」のロゴは、2つ目のKinK「i」が「II」となっており、“2人”を象徴。デビューからこれまでのライブ映像が映し出され、「硝子の少年」のドラマティックなメロディーとともに、15メートル上から2人が登場。白のスパンコールが雪の結晶のようにきらめく衣装は、当時の衣装をオマージュしたもの。コンサートの“始まり”がKinKi Kidsの“始まり”の意味と重なる特別な幕開けになった。

　ペンライトの海をゆったりと泳ぐように移動するムービングステージの上で、ピアノの旋律とともに披露した「もう君以外愛せない」、そして2人を乗せたステージが二手に別れて離れていくなか「新しい時代」では、自然とペンライトは会場の左右で青と赤に染まり、2人の歌声と一体となってKinKi Kidsならではの光景を作り出した。　

　さらに、剛いわく「このコーナーだけのライブをやってもいいくらい」と豪語する“大好評”のコーナーではリハーサルなしで、いきなりその場で楽曲を披露する「覚えてない曲やってみよう！」も実施された。今までもほぼ成功していないそうだが、それはこれまで数多くの楽曲を世の中に送り出してきた2人だからこそ。

　今回も歌唱曲「In My Heart」の歌詞カードをみながら記憶をたどる2人。「全然でてこない」I(光一)、「後半のくだりが自信はない」（剛）と不安げながら歌詞カードを持ちながらウロウロ…。だがサビ前には見事に歌声がシンクロし、見事に歌い切ると割れんばかりの歓声があふれた。

　そして、光一の紹介を受け“ある方からメッセージ”としてVTR出演したのは菊池風磨（timelesz）。「歌詞を覚えてないようじゃダメか。曲はね、覚えておかないと」とSNSでバズった“菊池風磨構文”でオチをつけると剛は「なにをやらせてんの…（笑）」と呆れ顔だった。MCはこのコーナーを含め、ついに50分が経過。あわせて3回も挟み込まれたMCでは“親せき”の空気感でゆるくもたのしい2人らしいトークを展開していた。

　また、2人のほかにも、ストリングスやバンド、ダンサー、さらに「後輩のふぉ〜ゆ〜がかけつけてくれました。ありがとう」と、おなじみの名曲「愛されるより愛したい」などで7年ぶりのバックダンサー参加となるふぉ〜ゆ〜を従えた。ふぉ〜ゆ〜は本来、参加する予定がなかったそうだが、安定感あるダンスでパフォーマンスに彩りを添えた。

　冬の恒例コンサートとあって「愛のかたまり」や「銀色 暗号」など寒い季節にぴったりの名曲はもちろん、「ジェットコースター・ロマンス」では一気に夏のさわやかな風が吹き抜けた。26年の歴史を感じさせる映像もふんだんに盛り込まれ、フロートやムービングステージなども駆使。ネオンが輝きひとつのショーのような「シュレディンガー」や切ないラブソング「スワンソング」では華麗なステップにファンが酔いしれた。

　本編ラストに光一は「2025年になり、いつものようにコンサートを開催できたこと、スタッフのみなさん、共演者のみなさん、そしてなによりこうやって来てくださったみなさんに感謝したいと思います。グループ名は『DOMOTO』になりますけど今後もよろしくお願いします」とあいさつ。剛も「本日はこうして会いにきてくださってありがとうございます。こうしてみなさんにいただいた愛をいつまでもつないでいきたいと思っています。本当にきょうはたくさんの愛をありがとうございます」と感謝を込めていた。

　KinKi Kidsは1997年のCDデビュー翌年である1998年から同所で公演を開始し、あす13日の公演も含めて周年イベントやコンサートなど全68回、374万3000人を動員。自身の持つ「単独アーティストによる東京ドーム最多公演数」の記録を更新した。全公演総動員数は全513公演 1053万6900人（コンサート・イベント・海外演含む※フェスを除く）となる。同ツアーは東西ドームで開催され、全4公演20万人を動員する。