石破茂首相、米国のバイデン大統領、フィリピンのマルコス大統領は13日、オンラインで3カ国首脳会談を行い、中国の覇権主義的な動きを踏まえ、海洋安全保障や経済安保などを巡る協力を継続していくことで一致した。20日のトランプ次期米政権発足をにらみ、3カ国の共同歩調を改めて確認する狙いだ。
首相は会談後、首相公邸で記者団の取材に応じ、東南アジア地域は地政学的、経済的に重要性を増していると指摘。「法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋の実現のためにさらに努力をしていきたい」と述べた。
トランプ次期大統領との初の首脳会談に関しては「政権発足後、最もふさわしい時期に最もふさわしい形で行う。早期実現を目指して最終的な調整を行っている」と説明した。日本政府は早ければ2月の首相訪米を模索している。
オンライン会談は約25分間行われ、東・南シナ海情勢に関して「力による一方的な現状変更の試みに反対する」との立場を共有。重要インフラの強靱(きょうじん)化、サイバー攻撃対応を巡っても協力を続ける方針を申し合わせた。バイデン氏と首相の会談は今回が最後となる見通し。
オンラインでの日米比3カ国首脳会談を終え、記者団の取材に応じる石破茂首相=13日午前、首相公邸