今回のお悩み「古いiPhoneを断捨離したい! できるだけ高く売るには?」
年末の大掃除で、古いiPhoneを断捨離すると決断。でも、古い端末ってどうしたら良いですか? 売るとしたらできるだけ高く売りたいのですが、買取ショップって安全なのでしょうか。(30代前半/営業)
■古いiPhoneの主な断捨離方法
古いiPhoneを断捨離するには、主に以下の4つの方法があります。
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一つ目は、新機種購入時の下取りプログラムに出す方法。大手キャリアのdocomo(ahamo)、au(UQmobile)、SoftBank(Y!mobile)、Rakuten mobile、Apple Storeの5社が、店頭および郵送で対応しています。
二つ目は買取(リサイクル)ショップに売却する方法。スマホ端末の買取を専門としたショップもあり、出張や郵送での買取に対応している店舗も増えています。
三つ目はフリマアプリやオークションで個人販売する方法。個人間での取引を行うプラットフォームを利用し、自分で価格を設定してiPhoneを販売する方法です。
四つ目は壊れた端末の場合、リサイクルに出す方法。Apple Storeや携帯キャリアのショップ、自治体の小型家電回収ボックスに持ち込むことで、無料でリサイクルに出すことができます。
次に、それぞれの特徴を知り、自分に合った方法を選びましょう。
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◇1. 新機種購入時の下取りプログラム
新しいスマホを購入する際に店舗または郵送で旧端末を下取りに出すことで、新機種の購入代金に対する割引やポイント付与を受けることができます。
・docomo(ahamo):dポイント ・au(UQmobile):Pontaポイント ・SoftBank(Y!mobile):PayPayポイント ・Rakuten Mobile:楽天ポイント ・Apple Store:Appleギフトカード
ただし、古いモデルや破損した端末は下取り対象外となる場合があり、査定額も他の売却方法に比べて低くなっています。公式サイトで対象端末や下取り価格を確認しておくと良いでしょう。
◇2. 買取(リサイクル)ショップ
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買取ショップのメリットは店頭に持ち込むことで査定が即日で完了し、買取価格を現金で受け取ることができることです。宅配買取の場合も、端末郵送後に査定結果を確認したうえで売却判断が可能です。
ただし、端末の状態によって買取価格は大きく変わるため、傷が多い端末は査定額が下がることもあります。また、店舗によって査定基準が異なるため、買取価格の目安を参考に最低希望価格を設定しておくと安心です。
買取ショップの安全性に不安がある場合は、全国展開の大手チェーンや長年運営している店舗を選んだり、口コミや評判を確認して信頼できるショップを選ぶと良いでしょう。
◇3. フリマアプリやオークション
フリマアプリやオークションサイトを利用すれば自分で販売価格を設定できるため、他の方法に比べて高値で売れる可能性があります。ただし、出品、発送、購入者対応などの手間がかかるため、日常的に利用していない方には少しハードルが高い方法といえます。
◇4. 壊れた端末のリサイクル
壊れていたり買取対象外の端末は、リサイクルに出すことで費用をかけずに処分することができます。ただし、画面割れや一部壊れた端末でも、買取ショップではジャンク品として引き取ってくれる場合もあるため、リサイクルは最終手段として考えましょう。
■iPhoneの買取価格が高くなるコツ
買取価格はモデルとストレージ容量(128GB、256GBなど)によって決まり、下取りや買取ショップではカラーによる査定額の違いはありませんが、フリマやオークションでは生産量が少ない特別カラーやトレンドカラーの方が高値で売れることがあります。
買取価格は徐々に下がり続けますが、新モデルが発売される9〜10月には急落するため、早ければ早いほど高くなります。
また、買取価格に最も影響を及ぼすのは端末の状態です。外装の傷が少なく動作が良好な端末や、バッテリーの劣化が少ないものが高額査定の対象となります。買取ショップでは店舗ごとに査定額が異なるため、複数の店舗で査定を受けて比較することで、より高値で売却できますよ。
■下取りや買取に出す前にやるべきこと
処分の方法を決めたらすぐに手続き! ……といきたいところですが、その前にやるべきことがあります。
◇データのバックアップと初期化
事前に端末を初期化しておく必要があります。「設定」→「一般」→「リセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択して初期化してください。買取ショップでは、個人情報保護の観点からも、初期化していない端末の買取は行っていません。
◇外装のクリーニング
端末の見た目を整えることで査定額がアップする可能性があります。ケースやガラスフィルムを外し、柔らかい布で画面や背面を優しく拭いてホコリや汚れを落とし、美品として評価されやすい状態にしておきましょう。
◇付属品の準備
箱や充電ケーブル、アダプターなど付属品の有無が査定に大きく影響する場合があります。購入時の付属品が残っているか確認して準備しましょう。
◇残債の確認と一括精算
フリマやオークションでは残債がある端末の出品が禁止されており、買取ショップでも価格が大幅に減額されます。契約キャリアで残債状況を確認し、一括精算を済ませておきましょう。
■端末購入プログラムではここに注意!
下取りや売却をする際、端末購入プログラムを活用した分割払いが継続している場合は、慎重な判断が必要です。
この仕組みでは端末を返却することで、残債の一部または全額が免除されます。端末購入プログラムは大きく分けて以下の2つの方式があります。
・長期分割払い方式(SoftBank、Apple、Rakuten Mobile) ・残価設定方式(docomo、au)
◇長期分割払い方式
Apple、SoftBank、楽天モバイルが採用するこの方式では、36回払いや48回払いなどの長期分割で端末代金を支払います。25カ月目に端末を返却することで、残りの支払い分が免除されます。
例)48回払いの場合 端末価格が24万円の場合、月々の端末代金は5,000円となります。24回(12万円)の支払いを終えた後に端末を返却すると、残りの24回分(12万円)が免除されます。端末を返却しない場合は、月々5,000円の支払いが続き、48回払い終了後に端末が手元に残ります。
◇残価設定方式
docomoとauが採用するこの方式では、端末価格の一部を「残価」としてあらかじめ設定し、その残価を除いた金額を24回分割で支払います。25カ月目に端末を返却することで、残価の支払いが免除されます。
例)残価設定の場合 端末価格が24万円で、残価が13万2,000円と設定されている場合、24回払いの対象は差し引いた10万8,000円となり、月々の支払いは4,500円です。24回(10万8,000円)の支払いを終えた後に端末を返却すると、残価13万2,000円が免除されます。返却しない場合は、残価を24回分割で支払う必要があり、月々の端末代金が5,500円に増額されます。
これらの端末返却プログラムでは、長期分割払い方式で2年後に残債が50%、残価設定方式で60〜90%と高額な残債が残る場合があります。下取りや買取ショップに売却する金額よりも、返却によって免除される金額の方が高くなるケースが多いため、慎重に比較しましょう。
例えば、 一括精算が10万円で買取価格が8万円の場合、2万円損をするといった可能性があります。返却で免除される残債額と買取価格を事前に比較して判断することが重要です。
令和のマネーハック113
iPhoneの断捨離方法は主に4つ。それぞれメリット・デメリットがあるので自分の端末はどの方法だとお得になるのかを慎重に検討しよう。
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(文:鮎原透仁、イラスト:itabamoe)
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