先日行われた第82回ゴールデングローブ賞にて、作品賞(ミュージカル/コメディ部門)、助演女優賞(ゾーイ・サルダナ)、非英語作品賞、主題歌賞(El Mal)の最多4部門を受賞した話題作『エミリア・ペレス』から、登場する女性たちの場面写真12点が一挙解禁された。
『ゴールデン・リバー』『パリ13区』など世界で高く評価されるフランスの名匠ジャック・オーディアールが手掛けた本作は、女性として生きる麻薬王と彼女との出会いで運命が動き出す3人の女性たちを描いた、魂を撃ち抜く至極のエンターテインメント作品。
解禁となった場面写真では、リタ(ゾーイ・サルダナ)とエミリア・ペレス(カルラ・ソフィア・ガスコン)の運命を変える劇的な再会の瞬間を捉えている。
また、艶やかなライトの中にたたずむジェシ(セレーナ・ゴメス)の姿など、彼女たちの覚悟と葛藤を感じさせるまなざしが、予測不能なドラマを予感させるものとなっている。
本作は、今回のゴールデングローブ賞で、昨年度映画業界を大いに賑わせた『バービー』を抑え、ミュージカル/コメディ部門で歴代最多ノミネート記録を樹立。最大の注目作として大きな話題を呼び、その勢いのままに最多4部門で受賞となった。
ゾーイ・サルダナは「ゴールデングローブ賞が私たちの映画を称え、『エミリア・ペレス』の女性たちに敬意を表してくれたことに、心から感謝します」とコメントし、主演のカルラ・ソフィア・ガスコンに「あなた以外にエミリア・ペレスを演じられる人はいません。誰も。あなたは唯一無二です」と感無量の面持ちでスピーチ。
そのカルラ・ソフィア・ガスコンは作品賞受賞を受け、「光は常に闇に勝つ。私たちを牢屋に入れたり、殴ったりすることはできても、私たちの魂や抵抗する気持ち、アイデンティティを奪うことは決してできない。私は皆さんに、声を上げて、そして言って欲しいのです。『私は勝った』と。私は私であり、あなた方が望む私ではない」と万感の想いを語って話題となった。
また、北米の放送映画批評家協会が選ぶクリティクス・チョイス・アワードでは、作品賞、監督賞、主演女優賞など主要部門を含む10の部門でノミネート、そしてアカデミー賞では国際長編映画賞など5部門でショートリスト入りしたことが発表されている。
現地時間1月19日には主要部門を含むアカデミー賞ノミネート作品が発表、3月2日には授賞式が行われる。今年の映画界を大いに盛り上げる本作の行方と、カルラ・ソフィア・ガスコンがトランスジェンダー女性としてアカデミー賞史上初の女優賞受賞となるか、大きな期待が寄せられている。
『エミリア・ペレス』は3月28日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。
(シネマカフェ編集部)