元宝塚歌劇団雪組トップ望海風斗(のぞみ・ふうと)が14日、大阪市内で主演舞台「マスタークラス」(4月12〜20日、サンケイホールブリーゼ)の取材会に出席した。
同作は「20世紀最高峰のオペラ歌手」といわれたマリア・カラスが引退後、米国・ジュリアード音楽院の学生に向けて行った特別授業(通称マスタークラス)を通して、音楽とは何か、人生とは何かを明らかにする物語。
1995年の初演以来、世界各国で上演され、日本では96年の黒柳徹子主演による初演、99年の再演以来26年ぶりの上演となる。
自身初となるストレートプレー。宝塚時代からファンを魅了し、武器のひとつ、歌唱はなく「セリフだけなので言葉の1つ1つが大切」と言葉の重みをかみしめている。
優れた歌手としてたたえられたマリア・カラスだが、最後は謎の死を遂げている。
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望海は「幸せか幸せじゃないかはわからないけど、生き方は人間らしい。苦しみも多かったと思うけど、もがき戦い続けながら自分を前に進めていく。そんな姿にあこがれます」といい、マリア・カラスの言葉への思いも強い。
「生き抜いていくパワーがあるから、言葉にも説得力もあるし、苦しんで戦い抜いた人じゃないと言えない言葉がある。刺さる言葉がたくさんあるから、かしこまらずに“受講”しに来ていただければ」と来場を呼びかけた。
21年に宝塚を退団。俳優としての活動が軌道に乗り、今は俳優としての人生を楽しんでいるが、「宝塚をやめたときに、1つの夢として教えたかった。宝塚で何が必要かということは分かっているので、勉強し直して、タカラジェンヌに歌や芝居を教えられる人になりたいという夢があった」。
現役のタカラジェンヌに向け、「基礎をしっかり学んでほしい。体の仕組みをちゃんと知って歌やダンスにいくと幅が広がると思う」とアドバイスを送った。
望海がトップを務めた雪組では昨年、朝美絢がトップに就任した。
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自身がトップとしてお披露目された時のことを「プレッシャーがあった。でも、お披露目はスタート地点。(相手役を務めたトップ娘役の)真彩希帆と一緒に『ここが大事だよね』って話してました」と回顧。自身の経験を踏まえた上で「なりたては不安だと思うけど、見る側は楽しみでしかない。思いっきり楽しんで」とエールを送っていた。
公演は東京、長野、愛知でも行われる。
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