マルティン・セスク(フォード・プーマ・ラリー1) 2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア 1月14日、WRC世界ラリー選手権に参戦しているMスポーツ・フォードWRTは、2025年シーズンのうちの計6イベントでマルティン・セスクスを起用し、3台目のフォード・プーマ・ラリー1を駆るドライバーとしてスポット参戦させることを発表した。
これまでERCヨーロッパ・ラリー選手権で活躍し、2024年にMスポーツ・フォードWRTからWRCにデビューしたラトビア出身のセスクスは、デビュー戦の第7戦ラリー・ポーランドから速さを見せ、インタビューで披露した陽気な人柄も相まって一躍人気を集めていた。
さらに、当初は予定になかった第11戦ラリー・チリ・ビオビオにも追加で参戦を行うなど、各方面からその活躍が認められていたセスクス。しかし12月にMスポーツから発表されたのは、グレゴワール・ミュンスターの続投とジョシュ・マッカーリーンの起用だったため、次代のWRCスターとも期待されたセスクスの2025年について、注目が集まっていた。
そして今回、Mスポーツより、2025年は計6ラウンドにスポット参戦することが明かされた。その初戦は、シーズン唯一のスノーラリーとなる第2戦スウェーデンであり、以降はポルトガル、サルディニア、ギリシャ、エストニア、フィンランドへ出場する準備を進めているという。
この参戦計画については、Mスポーツのスポンサーであるセーフティカルチャーの支援を受けてラリー1にステップアップした最初の挑戦が、オーストラリアを拠点とするテクノロジー企業の目に留まり、同社の関与が助けとなって実現したという。またコドライバーは、これまでと同様にレナ―ル・フランシスがともに参戦する。
最高峰クラスにデビューした2024年は3戦のみの出場となったが、それでも優勝戦線に度々乗り込む強いラリーを見せたセスクス。フル参戦の経験のないルーキーとはいえ、2025年シーズンで注目すべき選手であることは間違いないだろう。Mスポーツから継続参戦が決まったセスクスのコメントは以下の通りだ。
●マルティン・セスクス(フォード・プーマ・ラリー1)
「今年もMスポーツ・フォードWRTとのコラボレーションを継続できることを大変嬉しく思う。昨年のWRCラリー1へのデビューがMスポーツとセーフティカルチャーの両社から信頼を得られたことを本当に光栄に思っている。さらに、ラトビアの長年のスポンサーと新しいスポンサーの両方が自分たちの取り組みを支援してくれていること、心から関心を示してくれたことは非常に感激している」
「この機会は、WRCラリー1クラスでの旅をさらに進める大きなモチベーションを与えてくれる。2025年シーズンを見据えて、多くの新しい課題が予想されるが、これまで以上にやる気に満ち、学ぶ準備ができており、ファンに喜びをもたらすことができるはずだ。2025年のWRCシーズンの半分を戦うというこのチャンスは、今後何年にもわたって貴重な経験をもたらすことになるだろう」
「さらに、僕たちのもうひとつの目標は、WRCラリー1クラスにもうひとつのイベントを追加することでもある。今年増えたのは、サウジアラビアでのラリーだった。したがって、この目標を実現するために必要な資金援助を確保するためにも、シーズンを通して積極的に取り組んでいきたいと思う」