映画『盤上の向日葵』のメインキャストに坂口健太郎と渡辺謙が決定。超特報とティザービジュアルも到着した。
山中で発見された白骨死体。手がかりは、この世に7組しか現存しない将棋の駒。容疑者は、突如将棋界に現れプロ棋士たちを圧倒し、一躍時の人となった天才<上条桂介>。捜査の過程で、賭け将棋で裏社会に生きた男<東明重慶>の存在が浮かび上がり、やがて、謎に包まれた桂介の生い立ちが明らかになる。それは、想像を絶する過酷なものだった――。
本作は、「孤狼の血」の柚月裕子による小説「盤上の向日葵」の映画化。人は、何をもって“生きている”といえるのか。苦しみと、葛藤のなかからみつけた一筋の光。だが、その出会いは光なのか、闇なのか。生き方に迷う全ての人に贈る、慟哭と感動のヒューマンミステリー。
監督・脚本は、『君に届け』(10)『ユリゴコロ』(17)『隣人X』(23)など、繊細な感情の揺れを丁寧に描き、幅広く評価される恋愛映画・ヒューマンドラマを数多く手掛けてきた熊澤尚人が務めた。
坂口健太郎が演じるのは、突如将棋界に現れた異色の天才棋士・上条桂介。渡辺謙が演じるのは、賭け将棋の世界で圧倒的な実力を持ち、上条桂介に大きな影響を与える東明重慶。2人の出会いは光をもたらすのか、闇への入り口なのか。衝撃の結末へと観る者を誘う。
併せて公開された映像では、決然とした表情で歩く主人公・上条の姿から始まる。警察車両が事件の発覚を伝え、将棋の駒、新人王戦トーナメントの会場風景が、その事件と将棋界との関わりを示唆する。続くのは、挑発する東明の姿。画面は一転し、「僕は、生きたいんだ」という上条の声に、寒さに震える少年の姿が重なる。
本作について坂口は「観てくださる方の苦しみや悩みだったり、想い、抱えているものに答えを出す作品というより、自分にしかできない選択を提示するような作品だと思っています。最初に台本を読んだときに感じたすごく密度の濃いものが、現場ではより色濃くなって、血と汗と涙といった熱量をとても感じました。目に見えなくても、何か目に見えそうなぐらいの熱気が充満してる、そんな瞬間に立ち会わせていただきました」と語る。
渡辺も「将棋界を描きながら、深い業を背負った男の生き様に心奪われました。将棋でしか生きられない切ない男達、その生き切る姿をご覧下さい」とコメント。
今回初共演となる2人。坂口は「現場でもコミュニケーションをたくさんとられ、常に自然体で、とても波長が合う、すごく気持ちの良い方でした。監督が作品の全体を見てくださる一方で、役としての全体の軸のようなものを謙さんが示してくださっていて、様々なものをまとめていくエネルギーをすごく感じました」と話す。
渡辺は「坂口君は、真っ直ぐです。彼の演じる桂介も様々な困難な生い立ちの中、懸命に真っ直ぐに生きていきます。でも東明にあってしまい、将棋の奥深さと勝利への執念に目覚めます。それは坂口君自身が悩み苦しむのに似ています。おそらく、今作で彼の違う一面が見られる事でしょう」と明かしている。
『盤上の向日葵』は10月31日(金)より全国にて公開。
(シネマカフェ編集部)