この冬、今が寒さの底か 広い範囲で高温傾向 花粉の飛散シーズンも迫る 1か月予報

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2025年01月16日 16:09  日本気象協会

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日本気象協会

この冬、今が寒さの底か 広い範囲で高温傾向 花粉の飛散シーズンも迫る 1か月予報

今日16日は全国的に真冬の寒さ。そんな中、気象庁はこの先の1か月予報を発表。冬型の気圧配置は長続きせず、広い範囲で高温傾向に。日々の寒暖差は大きくなる可能性が高く、体調管理に注意が必要。また、気温が高くなるにつれて、花粉の飛散シーズンが迫ります。早めの対策を。



●数値予報モデルによる予測結果


今日16日は全国的に気温が上がらず、真冬の寒さとなっています。そんな中、気象庁はこの先の1か月予報を発表しました。

1か月平均の海面気圧(左図)は、アリューシャン低気圧が弱く、シベリア高気圧も弱いでしょう。このため、日本付近では冬型の気圧配置が長続きせず、東日本太平洋側では低気圧の影響を受けやすい時期がある見込みです。

上空約1500mの気温(右図)は、北・東・西日本付近は、大陸からのびる平年より高い領域に覆われ、寒気の影響を受けにくいでしょう。沖縄・奄美付近では平年からの隔たりが小さく、平年同様に寒気の影響を受けるでしょう。


●この冬、今が寒さの底か 高温・少雪傾向へ


今日16日は全国的に寒気の影響を受けて真冬の寒さとなっていますが、この冬は「今が寒さの底」となるかもしれません。週明け20日には一年で最も寒い頃とされる二十四節気の「大寒」を迎えますが、この先は「高温傾向」となる見込みです。

1か月を通しての平均気温は、北日本と東日本、西日本でいずれも平年より高く、沖縄・奄美で平年並みでしょう。
週別に見てみると、1月末にかけては、北日本、東日本、西日本のいずれも「平年より高い」見込みです。2月前半は、北日本と東日本で平年並みか高く、西日本で平年並みでしょう。
春先の暖かな空気が流れ込んで、季節外れの暖かさとなる日もあれば、また冬の寒さが戻る日もあり、日々の寒暖差が大きくなりそうです。体調を崩さないように服装選びにご注意ください。

沖縄・奄美は1月末まで平年並みとなり、2月前半は平年より低くなりそうです。こちらは、春の兆しを感じられるのは例年より遅くなるかもしれません。

また、北日本や東日本、西日本では、寒気の影響を受けにくいことから日本海側の降雪量は、平年に比べて少ないでしょう。ただ、局地的に雪が強まり、積雪が増える日がある見込みです。
今夜から明日17日朝にかけて、北日本を中心に大雪や吹雪が予想されています。雪による交通への影響などには、この先も注意が必要です。


●今後の寒波の影響は一時的 多雪地は融雪に注意


この先1か月は、日本海側は雪や雨の降る日は少なく、平年に比べて晴れる日が多くなりそうです。

1か月の降水量は、西日本は平年並みですが、北日本の日本海側は平年並みか平年より少ないでしょう。一方、東日本の太平洋側は、平年並みか多い見込みです。これから春先にかけては、関東甲信や東海など南岸低気圧の影響を受けやすくなります。雨量が増えたり、場合によっては大雪になることもあるでしょう。南岸低気圧が通る際には、情報に十分注意し、雪が予想される際には、早めの備えを行ってください。

日本海側は、雪の量は少ない予想となっていますが、年末年始から度々寒気の影響を受け、東北北部をはじめ、北海道や北陸、関東〜中国地方の山地沿いでは平年を上回る積雪となっている所があります。この先は気温が上昇しやすくなることから、雪どけが一気にすすむ可能性があります。多雪地帯では雪崩や融雪洪水などの災害に十分ご注意ください。


●すでにわずかな花粉の飛散を確認 早めの対策を


今日16日、日本気象協会は「2025年春の花粉飛散予測 第3報」を発表しました。
2025年春の花粉の飛散開始時期は、2月上旬には九州から関東の一部でスギ花粉が飛散開始となり、2月中旬には関東以西の広い範囲で、飛散開始となりそうです。その後、2月下旬には北陸と東北南部でスギ花粉シーズンを迎えるでしょう。東海と東北では、花粉の飛散時期が例年並みか早い予想となっています。

また、飛散量は広い範囲で例年より多く、四国や近畿は例年の2倍以上になる所もある見込みです。上の図は、前シーズン比ですが、九州から近畿などでは前シーズン(2024年)と比べると、飛散量が大幅に増加する見込みです。
なお、東京都保険医療局「東京都アレルギー情報navi.」のデータによりますと、東京都内でもすでに、わずかながらスギ花粉の飛んでいる所があります。花粉の症状が出る方は、1月のうちから、早めの対策を心がけてください。



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