新・帝国劇場の建て替え概要発表 劇場の配置を90度回転、ロビー・ホワイエ空間が拡張

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2025年01月16日 17:16  ORICON NEWS

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新・帝国劇場 劇場エントランス(正面より):提供元「小堀哲夫建築設計事務所」
 東京・日比谷の帝国劇場建て替え計画の概要がきょう16日発表され、新たな同劇場の設計者として建築家・法政大学教授の小堀哲夫氏が決定した。

【画像】おしゃれ…!新・帝国劇場の劇場エントランス

 1911年に開場し、現在は2代目となる帝国劇場は、当社発祥の地、日比谷から程近く、対面には美しい皇居、三方はビジネスセンターの丸の内に囲まれたロケーションに位置し、世界に誇る設備と格調を有している。

 新たな帝国劇場は、初代と現在の帝劇独自の特徴を更に発展させることを軸に客席・舞台は現状と同規模とし、ロビー空間やバックヤードを充実。劇場の演出技術を豊かにすることで、世界に発信する日本のフラッグシップの劇場として誕生する。

 小堀氏は代表作品に「ROKI Global Innovation Center -ROGIC-」「NICCA INNOVATION CENTER」「梅光学院大学 The Learning Station CROSSLIGHT」「光風湯圃べにや」などその場所の歴史や自然環境と人間のつながりを生む、新しい建築や場の創出に取り組む。

 建築のコンセプトは、「THE VEIL」。皇居に面し、水のきらめき・美しい光・豊かな緑といった唯一無二の環境に恵まれた同所の自然をまとい、自然に包み込まれるようなイメージが、新しい劇場にふさわしいと考え、自然の移ろいを感じながら、ヴェールの向こう側の世界を想像することで、人々の期待感は最高潮に達する。そして、ホワイエの華やかな風景が街から垣間見えることで、街の舞台となるような劇場となる。

 特徴として劇場の配置を90度回転/正面性のあるアプローチ。メインエントランスはこれまでと同様、5th通り側になるが、劇場の配置を90度回転することで、エントランスの正面に客席を配置した計画となります。正面性が高まることで格式高い劇場空間になるとともに、開演・終演時の混雑緩和に配慮した動線計画となっている。現在の劇場と同等数程度の客席数を設けながら、より見やすいサイトラインを備えた、ゆとりのある座席とし、今まで以上に快適な観劇環境を整える。

 そして現在の劇場と同規模の舞台空間とし、演出の自由度のある設えに。舞台袖上部には、十分な作業性・安全性を確保したテクニカルギャラリーなどを設ける計画としている。さらに世界レベルの最先端の舞台技術を導入。楽屋やスタッフのスペースの快適性にも配慮し、誰にとっても心地の良い劇場を目指す。

 ロビー・ホワイエ空間が広がり、より心地よく過ごせるとともに、カフェやバーなどの充実を図ることで多様な過ごし方ができる空間に変化。またトイレなどのユーティリティ機能を拡充し、幕間も含めた総合的な観劇体験の充実を図る。さらに、有楽町駅側の南東の一角には、一般の方も利用できるカフェなどを劇場に併設し、観劇前後や公演以外の時間も楽しめる劇場となる。劇場と日比谷の街がより一体となって、地域に親しまれる劇場を目指していく。

 新たな劇場もこれまでと同様、都内の複合施設では数少ない1階に客席がある劇場に。屋外から段差なく客席までアクセスでき、まちと劇場のつながりもより感じられる劇場となる。地下には、エレベーター・エスカレーターを設けた劇場ロビーを新設。地下鉄からもよりアクセスしやすくなり、多様なお客様が劇場へ訪れやすい計画になっている。また施設内の商業スペースなどへもアクセスしやすく、公演前後の体験も含めて、誰もがここちよく楽しめる劇場となる。

※公開されたイメージパースは検討段階のものであり今後行政協議等により変更となる可能性がある。

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