アル・ラジが首位返り咲きのラストスパート。優勝争いは僅差のまま最終日へ【ダカールラリー2025】

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2025年01月16日 22:00  AUTOSPORT web

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ステージ11終了時点で総合首位に立つヤジード・アル・ラジ(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブ) ダカールラリー2025
 1月16日、サウジアラビアを舞台に開催されている2025年W2RC世界ラリーレイド選手権の開幕戦『ダカールラリー2025』のステージ11が行われ、フォードMスポーツのマティアス・エクストローム(フォード・ラプター)がステージウインを飾った。そして総合順位ではオーバードライブ・レーシングのヤジード・アル・ラジ(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブ)がトップの座を獲り返し、6分11秒リードしている。

 1月3日にビシャの街で開幕した2025年大会は、10本のステージを終えていよいよラリーのゴール地点であるシュバイタの街に到着。残るステージはこの日を入れてあと2本となった。

 前日のステージ10では、わずか115kmのタイム計測区間での争いとなったものの、ルートのロストやトラブル対応などで総合上位勢に遅れが生じ、トヨタ・ガズー・レーシング(TGR)のヘンク・ラテガン(GRダカール・ハイラックスEVO)がトップに再浮上していた。

 ただ、2番手につけるアル・ラジ(オーバードライブ/トヨタ)との差は2分27秒となっており、状況次第では残るステージ2本でも簡単に順位の入れ替わり得る僅差だった。

 そんな緊迫した状況のなか、ステージ11は厚い雲による視界不良でスタートがディレイ。現地時間10時より始まったステージの主導権を握ったのは、ふたりのうち追う側のアル・ラジだ。

 総合首位のラテガンに対してより後の走順でスタートしたアル・ラジは、45km地点、94km地点と徐々にポジションを上げていきステージ2番手へ浮上。ステージトップに立つエクストローム(フォード)に続いてハイペースで走行を続けた。

 また終盤には、総合4番手につけるザ・ダチア・サンドライダーズのナッサー・アル-アティヤ(ダチア・サンドライダー)がアル・ラジをパスし、アル・ラジはステージ3番手でフィニッシュ。

 対するラテガンはステージ5番手となり、アル・ラジに対して約8分遅れとなったことでふたりの順位はふたたび逆転。その差は6分11秒となり、総合優勝を賭けた争いは61kmのタイム計測区間で争われるラストステージを残すのみとなった。

 そしてステージベストタイムを刻んだのはエクストロームとなり、今大会初のステージウインを飾っている。

 一方、この日は4輪よりも短い区間を走行する2輪部門では、総合首位に立つレッドブルKTMファクトリーレーシングのダニエル・サンダース(KTM450ラリーファクトリー)が安定した走行でステージ11を走破。総合でのタイム差をマネジメントしながらステージ6番手となり、総合優勝へ向けて9分のリードを保ちつつラストステージへと駒を進めた。

 また、ステージ序盤からベストタイムを刻み続けたレッドブルKTMファクトリーレーシングのルチアーノ・ベナビデス(KTM450ラリーファクトリー)や、モンスターエナジー・ホンダHRCのエイドリアン・ファン・べベレンとトーシャ・シャレイナ(ホンダCRF450ラリー)らはこの日も1分以内の接戦を繰り広げることに。

 後半にさしかかる112kmではシャレイナが逆転して56秒のリードを築き、ベナビデス(KTM)も追い上げたもののタイム更新には至らず、シャレイナが今大会初のステージウインを飾った。

 いよいよ明日17日は、総合優勝の決まるステージ12が行われる。最終日はステージ12『シュバイタ〜シュバイタ』全131km(ステージ61km/リエゾン70km)が実施される予定だ。

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