WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスにカスタマーとしてポルシェ963を送り込んでいるプロトン・コンペティションは、2025シーズンのドライバーとして新たにニコ・ピノとニコ・バローネを起用すると発表した。
このニュースは、更新されたWECのフルシーズンエントリーリストにより明らかとなった。昨年リリースされた以前のバージョンでは、99号車ポルシェ963のドライバーとしては継続起用となるベテラン、ニール・ジャニの名前のみが記載されていた。
チリ出身のピノは、昨年ユナイテッド・オートスポーツでマクラーレン 720S GT3 Evoを駆ってLMGT3クラスに参戦したが、2025年はハイパーカークラスへとステップアップを果たすこととなった。
彼は1月末のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦のデイトナ24時間レースにおいて初めてプロトン陣営に加わり、ジャニ、トリスタン・ボティエ、ジュリアン・アンドラウアーとともに5号車ポルシェ963をドライブする。
一方のバローネは、2023年にニッキー・キャツバーグ、ベン・キーティングとともにコルベット・レーシングのLMGTEアマクラスタイトル獲得に貢献したクルーの一員だったが、1年のブランクを経てWECに復帰することになった。
その成功によりコルベットのファクトリードライバーに指名されたアルゼンチン人ドライバーは、AWAからIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に2回出場し、その後AFコルセのフェラーリ296 GT3を駆ってELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMGT3プログラムに参加した。
また、AFコルセからル・マン24時間レースのLMP2クラスにも出場し、ベン・バーニコートとフランソワ・ペロードとともにプロ/アマカテゴリーの栄誉も獲得している。
2025年のバローネは、プロトンからのWEC最高峰クラス出場と、コルベット・レーシング・バイ・プラット・ミラー・モータースポーツでのIMSAミシュラン・エンデュランス・カップのコミットメントを組み合わせることになる。
プロトンは昨年のWECで、ジャニとルーキーのアンドラウアーがスパ・フランコルシャン6時間レースで5位という最高の成績を収め、ハリー・ティンクネルもいくつかのラウンドでチームのラインアップに名を連ねていた。
目立った活躍を見せたアンドラウアーは2025年、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのファクトリーチームに抜擢。ティンクネルはハート・オブ・レーシングチームがオペレートするアストンマーティンの新たなハイパーカーチームへと移籍することがすでに決定していた。