年末年始などの大型連休では、つい食べ過ぎて、気づいたら体重が一気に増えていた……という人も多いと思います。
女性の体型改善専門パーソナルトレーナーの筆者が、連休後に体重が増えてしまう原因とスムーズに解消するための方法をご紹介します。
■連休太りの原因はむくみと胃腸の残留物
連休太りの原因は脂肪ではなく、ほとんどがむくみと胃腸内の残留物です。
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体重が増えた=脂肪が増えたと思われがちですが、脂肪はそう簡単には増えません。
例えば、年末年始で3kg体重が増えたとしましょう。3kgの脂肪増加をさせるためには年末年始の1週間毎日3,000kcalオーバーの食事をして増加すると考えられます。
なお、3,000kcalとは、カツカレー3杯分ほどのカロリーです。毎日、カツカレー3杯は現実的ではないですよね。
それ以外で増える要因は、体内に溜まったむくみや胃腸の残留物だと考えられます。
ですから、これらをスムーズに排出すると、体重はスッと落ちると考えられるのです。
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■連休太りの解消法3つ
いつもの生活に戻れば体重も元に戻りますが、より効率的に戻すためにオススメなのは、有酸素運動・水分と食物繊維の摂取、そして十分な睡眠です。
それぞれを詳しく解説します。
(1)有酸素運動
むくみや胃腸の残留物を排出するには、血流やリンパなどの体液の流れを良くしたり、胃腸の働きを促したりすることが大切です。
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有酸素運動を行うと心拍数があがり、体液の流れが改善したり胃腸への刺激によって蠕動運動を促進したりして、むくみ・胃腸の残留物の排出の促進につながります。
運動といっても激しいものを行う必要はなく、軽く汗ばむ程度でOK。ウォーキングやジョギングを、隣の人と楽に会話ができる程度の強度で20〜30分ほど。週3回程度を目安に行うとよいでしょう。
(2)水分と食物繊維の摂取
水分と食物繊維が不足すると、胃腸内の残留物が固くなり排出されにくくなってしまいます。
食物繊維は不溶性と水溶性の2種類があり、不溶性は水分を吸収して便のかさを増加し胃腸の活動を促します。一方で、水溶性は水に溶けて胃腸の残留物を柔らかくします。不溶性・水溶性ともに水分を摂取することで十分に役割を果たします。
なお、成人女性の目標摂取量は、食物繊維は18g/日です。食物繊維は野菜の他にも豆や雑穀米などに多く含まれるため、普段の食事から意識して摂取しましょう。
また、人が1日に飲み物からとるべき水分量は1.2〜1.4L程度と考えられます(運動習慣が無い・生活の中で運動量が低い人の場合)。日頃から意識して、水をこまめに摂りましょう。
(3)十分な睡眠
慢性的な睡眠不足は、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量を高め、全身のむくみにつながります
コルチゾールはストレスに対抗しようとするホルモンで、分泌されると体を緊張状態におきます。ストレスに負けないために必要不可欠なホルモンですが、体が緊張すると血管が収縮し血流が悪化、むくみを引き起こす可能性があります。
血流が良くならなければむくみは排出されず、胃腸の働きも促されません。そのため、十分な睡眠が大切なのです。
アメリカの睡眠研究の学術団体National Sleep Foundationは睡眠時間7〜9時間を推奨しています。できる限り長く寝ることを意識しましょう。
連休太りに増える体重は脂肪ではなく、ほとんどがむくみと胃腸の残留物です。スムーズに排出させると連休太りを解消できるでしょう。連休で乱れたライフスタイルを、健康的な生活に切り替えてアクティブで美しい体をキープしましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)