俳優の坂東龍汰(27)、南果歩(60)が18日、都内で行われた映画『君の忘れ方』公開記念舞台あいさつに登壇。南から坂東へサプライズで手紙が送られた。
【写真】舞台上で感謝の抱擁を交わした坂東龍汰&南果歩 坂東演じる昴の母親役を演じた南は、坂東の初めの印象について「撮影前の本読みでご一緒したときに、ものすごくナチュラルで透明感があふれている、イケメンという言葉では収まらない、懐の大きさを感じました。お芝居もすごくナチュラルで、本番に入ってからもその印象は変わらずで、自慢の息子です!」と話した。この言葉にすかざず坂東も「自慢の母です!」と返し、息ぴったりの仲を披露した。
この日、南から坂東へ、サプライズで手紙が送られた。南は「初主演作、公開おめでとう。スバルに初めて会ったのは、撮影前の監督と3人での本読みのときでした。そのとき、この子は私の息子だとすぐに思いました。撮影の待ち時間に、あなたは自身の生い立ちを私に話してくれました。そこでもっと距離が近くなりました。私自身も“喜怒哀楽”の“哀”を感じやすいタイプですが、あなたの明るさ、人懐っこさは、悲しみの力からきているのではないかと思いました。悲しみや、寂しさを知っている人が、本当の喜びを感じ得るのだと思います。あなたが今まで感じてきたこと全てが、このスバルという役に投影されているのだと思います。よかったね、良い役に、良いタイミングで出会えたね。母は嬉しいです。これからのあなたが楽しみです」と手紙を読み上げた。
坂東は「本当にありがとうございます」と胸がいっぱいの様子。「僕も南さんとロケバスの待機時間でお互いの話をした時間をすごく覚えていまして。そのときまでちょっと不安があったんですけど、その不安な気持ちを救ってくれる言葉をたくさんかけてくれて。南さんの言葉がなかったら、最後まで演じきれなかったかなと思います」と涙を見せながら感謝の思いを伝えた。
坂東は3歳の時に実母を交通事故で亡くした経験があり、本作で恋人を亡くした青年役を演じる坂東は、以前、本作のオファーを“運命だった”と語っている。
本作は、大切な人の喪失からの再生を描いたヒューマンドラマ。森下昴(坂東)は付き合って3年が経つ恋人・美紀(西野七瀬)との結婚を間近に控えていたが、美紀が交通事故で亡くなってしまう。言葉にならない苦悩と悲しみの日々を過ごす中、母・洋子(南)に促され、久々に故郷の岐阜へと帰省する。洋子もまた、不慮の事故で夫を亡くし、いまだに心に傷を抱えていた。悲しみは癒えないと思っていたが、ある不思議な体験を通して、昴は美紀の死と向き合っていくようになる。
イベントには、西野、作道雄監督も登壇した。