2025MotoGP:グレシーニ・レーシングMotoGP 1月18日、ロードレース世界選手権MotoGPに参戦しているグレシーニ・レーシングMotoGPは、イタリアのイモラ・サーキットで2025年におけるチーム体制発表会を開催し、ドゥカティ・デスモセディチGP24のカラーリングを公開した。また、同時にMoto2とMotoEのチームも体制発表を行った。
かつて、アプリリアのファクトリーマシンでMotoGPクラスに参戦していたグレシーニ・レーシングMotoGPは、2022年シーズンよりドゥカティにスイッチ。インディペンデントチームとして参戦を開始した初年度は、MotoGPクラス参戦2年目のエネア・バスティアニーニが開幕戦カタールGPから優勝を飾る活躍ぶりを発揮した。
同シーズン中には4度の優勝を含む計6度の表彰台を獲得し、ドゥカティのワークスチームであるドゥカティ・レノボ・チームとも接戦を繰り広げるなど、存在感を示した。2023年シーズンはアレックス・マルケスが第9戦イギリスGPのスプリントレースで、ファビオ・ディ・ジャンアントニオは第19戦カタールGPの決勝レースで最高峰クラスでの初優勝を飾り、引き続き活躍を見せた。
そして2024年は、MotoGPクラスで6度のチャンピオンに輝いたマルク・マルケスが11年間をともにしたホンダを離れて新たに加入。実の弟であるアレックス・マルケスも継続参戦となり、兄弟で初めて同じチームとマシンで戦うことが叶い、開幕前のテストから多くの注目を集めていた。
その年はマルク・マルケスがドゥカティ移籍1年目で2度のポールポジション、スプリントでは1勝、決勝では3勝を挙げて両レース併せて20度の表彰台を獲得し、ランキング3位で締めくくった。アレックス・マルケスは決勝における1度の表彰台のみだったが、兄弟でともに切磋琢磨しながら1年を戦った。
その活躍もあり、マルク・マルケスは2025年からドゥカティのワークスチームであるドゥカティ・レノボ・チームへの昇格が決定。それにより、グレシーニ・レーシングは、マルク・マルケスの後釜としてMoto2クラスで大活躍を見せていたフェルミン・アルデグエルを迎え入れることとなった。
アルデグエルは2021年よりFIM Enel MotoE World Championship(MotoE)に参戦し、同年にはMoto2クラスで代役として起用され、翌2022年からフル参戦を開始した。2024年はシーズン中に2年間契約を延長するオプション付きで、ドゥカティ・コルセとの契約を発表し、2025年からルーキーとしてチーム3年目のアレックス・マルケスとともに戦う。
そんな新たな体制を敷くグレシーニ・レーシングが体制発表を行い、2025年シーズンを戦うマシンカラーリングをお披露目した。マシンにおいてはサテライトチームは1年落ちのマシンを使用するため、ドゥカティ・デスモセディチGP24を走らせることになる。
マシンとスーツに大きな変更はなく、ライトブルーを基調にドゥカティのレッドのラインが入ったデザインが継続される。チーム名にも変更はなく、グレシーニ・レーシングMotoGPでエントリー。チームオーナー兼チームプリンシパルは、ナディア・パドヴァーニが引き続き務める。
また、発表会ではMoto2クラスとMotoEのマシンカラーリングも公開された。『Gresini Moto2』としてエントリーするMoto2には、継続参戦のアルベルト・アレナスに加え、MotoGPクラスに参戦経験のあるダリン・ビンダーを召喚。引き続き2台体制で戦う。
MotoEは、チーム名とライダーラインアップともに変更はない。『Felo Gresini MotoE』としてエントリーし、MotoEの発起から参戦し2025年で7年目となるマッテオ・フェラーリ、そしてアレッシオ・フィネッロが継続参戦する。
MotoGPにおいて2025年シーズンは、Moto2クラスから3名のライダーが昇格する。そのうちのひとりであるアルデグエルが、アレックス・マルケスとグレシーニ・レーシングMotoGPの下でどのような躍進を見せるのか注視したい。