その背景には人件費や電気代、原材料コストなどが高騰する一方、「ラーメン1杯=1000円の壁」に代表される価格転嫁の難しさから、閉店を余儀なくされたケースが多く見られた。
業績が悪化した店舗数はコロナ禍直後の2020年度に次いで2番目に高い
2023年度に「業績悪化」したラーメン店は61.5%(「赤字」が33.8%、利益の減少を示す「減益」が27.7%)。コロナ禍の影響をもろに受けた20年度の81.0%に次ぐ、過去20年で2番目に高い水準となった。今回の業績悪化・倒産について、原因の1つとなるのが原材料などの仕入価格の高騰。帝国データバンクでは各種統計情報を基にラーメンで使用する原材料のトータルコスト推移を試算。
2024年平均(10月まで)の原価は22年平均比で1割超増加し、豚肉や背脂、麺やのり、メンマなど、スープや具材に至る幅広い原材料で価格が大幅に引き上がったと報告した。
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SNSユーザーからは「外食がここまで安いのは異常なんよ」という意見も
ラーメン店の倒産件数が過去最多との報告にSNSユーザーからは「外食がここまで安いのは多分やっぱり異常なんよ」「『1000円超えだったら別のコスパのいいのを選ぶ』っていう流れになるよね。私もランチとかでラーメン選ばなくなったし」「なんでも値上げして、電気代も瀑上げでも、客単価はそうそうあげれないのが飲食店」などの声が散見された。帝国データバンクではレポートにて「ラーメン店業界では、各種コストの増加分を価格に転嫁できない中小店を中心に、2025年も倒産増加のトレンドが続く可能性がある」ともコメントしている。
<参考>
帝国データバンク公式X
帝国データバンク「『ラーメン店』の倒産動向(2024年)」
※コメントは原文ママ
(文:All About 編集部)