アキュラからキャデラックへ移り、WTR悲願のル・マン出場なるか。ドライバーはふたりが“内定”、「恥をかかせたくない」

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2025年01月20日 10:30  AUTOSPORT web

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キャデラック・ウェイン・テイラー・レーシングの40号車キャデラックVシリーズ.R IMSAデイトナテスト
 チームオーナーのウェイン・テイラーによれば、ウェイン・テイラー・レーシング(WTR)は、1台のキャデラックVシリーズ.Rが、2025年のル・マン24時間レースへの招待を得ることを期待しているという。

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスにおいて、アキュラからキャデラック陣営へと復帰したWTR。ACOフランス西部自動車クラブの選考委員会がWTRと、同じくIMSAに参戦するアクション・エクスプレス・レーシング(AXR)のエントリーを認めれば、WTRはキャデラックの4台体制のル・マン・プログラムの一部となることができる。

■GMから4台のエントリーを要求か

 過去2回のル・マンには、チップ・ガナッシ・レーシングの2台とAXRの1台という、計3台のキャデラックVシリーズ.Rが参戦している。

 2025年に関して事情が異なるのは、WEC世界耐久選手権において、レギュラー参戦する同車両が2台へと増えたことだ。キャデラック・ハーツ・チーム・JOTAは、キャデラック・レーシングからWECのプログラムを引き継ぐのと同時に、ハイパーカー1社あたり2台というFIAとACOが定めた新たな最低要件を満たすため、1台を増車するのだ。

 ル・マンへのエントリー申請を提出したかと問われたテイラーは、「すべてGMに任せている」と語った。

「先週月曜日にパリでピエール・フィヨン(ACO会長)と会ったのは知っている。(GMは)4台のエントリーを要求したと思う」と彼は付け加えた。

「JOTAはWECにフル参戦しているので、(ル・マンでも)当然2台になる。それから(AXRの)31号車と我々の1台だ。我々の車両が1台、出場することを期待している」

 テイラーはしかし、アキュラとの4年間のウェザーテック選手権プログラムの後、チームがキャデラック陣営へと戻ったのは、ル・マン・プログラムの可能性に直接影響されたわけではないと述べている。

「そうだったし、そうではなかった」と彼は語った。

「彼らと話し始めたごく初期から、ル・マンに行くことは常に契約の一部になるだろうと分かっていた。HRCは(ル・マンに)行くつもりはないと言っていた。これは明らかに、我々にとっても大きな決断だった」

 テイラーは1998年にドイル・リシ・フェラーリ333 SPで、LMP1クラスのドライバーとしてル・マンを制覇したが、その年はGT1仕様のポルシェ911 GT1-98が総合優勝した年であり、またWTRのバナーの下でル・マンに出場したことは一度もない。

「それは(我々が逃した)唯一のものみたいだ」と彼は語った。

「ジョーダン(・テイラー。ウェインの息子)と私はともに、クラス優勝したことがある。彼はLMGTEプロクラスで優勝し、私はフェラーリでプロトタイプクラスを制したが、総合優勝はしていない。それは本当に、大きなことなんだ」

「だが、もうひとつのポイントは、我々はこれらのクルマを受け取ったばかりだということだ。我々はただ飛び込んで、充分に組織化されておらず、充分な知識を持っていない状態で出走しないように注意しなければならない。誰にも恥をかかせたくないからだ」

「長期契約は良いことだ。だが、エントリーが取れれば、そこにいるためにあらゆることを試してみたいと思っている。我々の意図は、前に進むことだ」

 チームがエントリーを許可された場合、彼らのラインアップはどうなるかと尋ねられたとき、テイラーは、もっとも長く在籍しているふたりのドライバー、リッキー・テイラーとフィリペ・アルバカーキが「間違いなく」その取り組みには参加するだろうと示唆した。

 しかし、彼は、IMSA GTPクラスの他のふたりのフルシーズンドライバー、ジョーダン・テイラーとルイ・デレトラズの間で、メンバーを補充するのは「難しい決断」になるだろうとも述べている。

「それは常に疑問なんだ」とテイラーはラインアップについて語った。

「チームとしては、もっとも長く一緒にいるグループで(ル・マンに)行かなければならない。だが、それは変わるかもしれない。そうするべきだと思う場合にはね」

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