ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは2025年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権とWEC世界耐久選手権シーズンに向けてドライバー陣容を縮小したが、これが利益をもたらすと考えている所属ドライバーもいる。
2025年、ポルシェ・ペンスキーはドライバープールを10人から8人に減らし、WECの大部分のレースでは1台を2名でドライブする体制を採る。
これを受け、マット・キャンベルはマシュー・ジャミネ、ローレンス・ファントール、ケビン・エストーレとともに、2025年はウェザーテック選手権とWECの両方に出場する予定だ。
キャンベルは、長年の友人で共同ドライバーのジャミネとともに、6号車ポルシェ963でウェザーテック選手権にフル参戦復帰するとともに、このふたりは同チームのWECラインアップにおいて第3ドライバーを務める。
一方、ファントールとエストーレは、ウェザーテック選手権の長距離レースで第3ドライバーとなり、WECではコンビを組んで引き続きドライバーズ・タイトルの防衛を目指す。
簡素化されたラインアップが有益かどうか尋ねられたキャンベルは、「そうだと思う」と答えた。
「僕の役割は、昨年から少し変わった。明らかに、2023年から2024年、そして2024年から2025年と、変化してきている」
「昨年の主なプログラムはWECとIMSAの長距離レースへのスポット参戦だったが、いまはその逆だ」
「もちろん僕にとって、両方の選手権に参加できることは、嬉しいことだ。どちらも本当に楽しいし、すべてのビッグレースにも参加できる」
「これは僕にとって本当に重要なことであり、本当に好きなことだ」
「もちろん、僕とジャム (ジャミネ) は、クルマに乗る時間が多いことを、アメリカでの作業に常に役立てることができる。チームとの関係とフィードバックによって、両方からより多くのことを学ぶことができるのは、本当に有益だ」
「良いことしかないと思う。これからの1年が本当に楽しみだ。大きな1年になるが、両シリーズに出場できるのは嬉しい」
一方のファントールは、予定しているいくつかの単発でのGT3レース出場も考慮すると、「今年はほぼ夢のスケジュールが組めている」と述べている。
「もし個人的にカレンダーを選べるなら、いまようにWECのフルシーズンをこなし、IMSAの耐久レースに出場し、その傍らで大きなGTレースを2、3回こなすことになるだろう。それこそが、僕のスケジュールだ」とファントール。
「もちろん、文句は言えない。忙しいよ」
「12月にカレンダーをもらうときは、まぁまぁといった感じなんだけど、1月中旬になるとどんどんいっぱいになるんだ。いい感じだよ。それが僕らのやりたいことだからね」
キャンベルはドライバーの減少がプログラム全体にプラスになると感じているが、ファントールはそれほど大きな違いが出るとは思わないと認めている。
「もちろん、それは状況による」と彼は語った。
「昨年の6号車(WEC)を例にとると、ケビン、アンドレ(・ロッテラー)、そして僕がいたけど、そこには当てはらまらない。僕らは非常にうまく連携して作業していたので、1年を通して意見の相違はなかった」
「だけど、常にそうとは限らない。ドライバーや意見、フィードバックにかなりの違いがあるクルーがいることもあるだろう」
「そんな状況であれば当てはまるのかもしれないが、全体的に平均すると、僕の意見では非常に似たような感じがする。だけど、僕はマネジメント・オフィスにいるわけではないからね」
■ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ 2025年ドライバーラインアップ
CategoryCarDriverWECハイパーカー5号車ポルシェ963ジュリアン・アンドラウアーミカエル・クリステンセン※マシュー・ジャミネWECハイパーカー6号車ポルシェ963ケビン・エストーレローレンス・ファントール※マット・キャンベルIMSA GTP6号車ポルシェ963マシュー・ジャミネマット・キャンベル※ケビン・エストーレIMSA GTP7号車ポルシェ963フェリペ・ナッセニック・タンディ※ローレンス・ファントール
※長距離レースで合流する第3ドライバー