1月20日、ロードレース世界選手権 MotoGPクラスに参戦しているドゥカティ・レノボ・チームは、イタリア北部・トレントにありスキーリゾート地でも知られるマドンナ・ディ・カンピーリョで、2025年のチーム体制発表会を開催し、ドゥカティ・デスモセディチGP25のカラーリングを公開した。
ドゥカティのファクトリーチームであるドゥカティ・レノボ・チームは、過去数年にわたり強さを見せている。2021年はコンストラクターズとチームチャンピオンの2冠を皮切りに、2022年にはフランセスコ・バニャイアがライダーズチャンピオンを獲得し、2007年以来の2度目となるトリプルクラウンを達成。2023年はチームチャンピオンを逃したものの、バニャイアがライダーズタイトル連覇した。
2024年シーズンは、バニャイアが決勝レースで11回もの優勝を記録したものの、リタイアなどが響き、惜しくもランキング2位で終えた。僚友のエネア・バスティアニーニも2度の優勝を含めチームに貢献したことで、コンストラクターズとチームチャンピオンを獲得した。
過去4シーズンに渡りドゥカティに多くの優勝をもたらしているバニャイアは、引き続きドゥカティ・レノボ・チームより参戦する。MotoGPクラス参戦7年目を迎える2025年シーズンは、ゼッケンをパーソナルナンバーの『63』に戻し、タイトル奪還を目指す。
そのバニャイアと組むのは、最高峰クラスで6度のチャンピオン獲得経験者であるマルク・マルケスだ。ドゥカティは、2024年にサテライトチームであるグレシーニ・レーシングMotoGPへ移籍したドゥカティ1年目のマルク・マルケスと同年6月に2年契約を締結し、ファクトリーチームへ昇格させることを発表した。
契約発表時点では、スプリントと決勝で表彰台を獲得していたものの、優勝はなかったが、2024年の第12戦アラゴンGPで、スプリント・決勝の両方で優勝を飾り、1043日ぶりに表彰台の一番上に登った。最終的に2度のポールポジション、スプリントでは1勝、決勝では3勝を挙げる活躍を見せ、ワークスチームのバスティアニーニを上回るランキング3位で終えた。新シーズンではワークス体制のサポートの下、元王者の完全復活に期待がかかる。
その王者コンビを擁するドゥカティ・レノボ・チームは、2025年における参戦体制とMotoGPマシンのカラーリングをお披露目した。発表会では、ドゥカティ・モーター・ホールディングCEOを務めるクラウディオ・ドメニカリ、ドゥカティ・コルセのゼネラルマネージャーであるルイジ・ダリーニャらが登壇した。
その後、バニャイアとマルク・マルケスが登壇し、ドゥカティのMotoGPマシン『デスモセディチGP25』を初披露した。マシンのカラーリングは、ドゥカティレッドとブラックで昨年と大きく変更はないものの、レーシングスーツでは、肘から下にホワイトが配色されている。
また、チーム名は2021年シーズンからタイトルパートナーを務めるコンピュータメーカーの『Lenobo(レノボ)』が引き続きスポンサーを務め、ドゥカティ・レノボ・チームとして参戦する。既に2026年までテストライダーを務めることとなっているミケーレ・ピロもレギュラーライダーとともにその姿を見せた。