TBSは1月20日、公式サイトで中居正広(52)が出演するレギュラー番組『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』の打ち切りと、『THE MC3』について中居の降板を発表。また、芸能関係者とテレビ局員の関係をめぐる一連の報道を踏まえ、実態を把握するための社内調査に着手していることを明らかにした。
中居をめぐっては、高額な示談金を支払う女性トラブルがあったことが昨年末に発覚。一部でこのトラブルにフジテレビ社員の関与も報じられており、17日にフジの港浩一社長が会見を行った。しかし、日常的に女性アナを接待に巻き込んでいるという疑惑については、「そういうことがないと信じています」と答えるにとどまっていた。
TBSの発表を受け、同局の夕方のニュース『Nスタ』でも社内調査の着手を報告。調査はアナウンサーを含む社員を対象とし、コンプライアンス部門が弁護士の助言を受けて行うと伝えた。
同番組のメインキャスターを務める井上貴博アナウンサー(40)は今回の騒動について、「この一連の報道で大きな問題となっているのがテレビ局と業界関係者との会合に性接待があったのか、そしてそれが強要されていたのか、常態化していたのかということ」とコメント。
さらに、「この点についてはフジテレビだけの問題ではありません。業界全体として信頼を失っていますし、業界全体が問われている」と問題提起したうえで、「今、テレビをご覧の皆さんも『おたくの局はどうなの?』と。人には厳しい、自分には甘い、そういった厳しい目が向けられているのをわれわれも自覚しています」と険しい表情で述べた。
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実際、“中居騒動”の余波は広がるばかりで、フジ以外の各局への風当たりも強まっているという。
「中居さんはテレビ東京を除くキー局4社でレギュラー番組を持っていました。そうしたしがらみもあってか、昨年末にトラブルが報じられた際、各局は出演見合わせや差し替えなどの対応はしたものの、“報道”することに対しては及び腰でした。
そんな経緯もあり、ネットでは『この件を他のテレビ局が報じないのは、自分たちも同じことをしているからだ』などという声まであがってきてしまって…。中居さんの騒動が社会問題化したことで、疑惑はフジだけでなくテレビ業界全体に広がっています」(テレビ局関係者)
18日放送の『情報7daysニュースキャスター』(TBS系)では港社長の会見について触れ、総合司会の三谷幸喜(63)が世間の声を代弁するかのように、「一番やっぱり知りたいのは、これはじゃあ、フジテレビだけの話なのか?っていうところですよね」と発言している。
そんななか、TBSが自主的に社内調査を開始した背景について、前出のテレビ局関係者はこう分析する。
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「やはりフジの“失敗”を目の当たりにしたことが大きかったでしょう。参加メディアを記者会に加盟する新聞社などに限った“閉鎖的”な会見には批判が殺到しました。さらに、港社長が曖昧な応答に終始した結果、会見後にはトヨタ自動車や花王など30社以上の企業がフジでのCM放映差し止めを発表するなど、スポンサー離れが加速しています。
これはつまり、それだけ多くのスポンサーがこの問題にリスクを感じているということです。こうなると他局ももはや対岸の火事では済ませられない状況になります。大げさではなく、局の存続にかかわる事態ですからね。TBSはいち早く社内調査の実施を発表することで、スポンサーや視聴者に対して今回の問題に誠実に向き合う姿勢を示したかったのでしょう」
とはいえ、客観性が確保された調査でないと意味はない。今こそテレビ局の自浄作用が問われている。
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