1月19日から、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われているスーパーGTのウインターテスト。走行1日目、2日目は現地時間17時(日本時間18時)から3時間の走行が行われており、走行は6月の第3戦を見据え、夕刻から夜間での走行となった。
2025年に向けて、ひさびさに復活となるマレーシアでのスーパーGT公式戦。2013年以来の開催だが、大きな違いとも言えるのがスタート時刻だ。今季の開催に向けて、GTアソシエイションの坂東正明代表はナイトレースになることを昨年明らかにしていたが、19日から行われているウインターテストでは、GT500車両のみの参加ながら、GTアソシエイションのレース事業部のメンバーや中継チームが訪れ、見え方などひさびさの開催地、夕刻の開催に向けた確認を行っている。
テストの1日目、2日目はそれぞれ2回目のセッションが現地時間17時から行われている。これは、6月の第3戦で想定されている決勝レースの時間に合わせたもの。ただ、17時はまだかなり明るい状況で、開始から1時間30分ほどで陽が落ちはじめコースサイドの照明が点灯。本格的な夜間走行を感じさせたのは、セッションも終盤だった。実際には『トワイライトレース』になる印象で、実際のレースでは完全に暗くなる前にフィニッシュになるかもしれない。
気になる夜間走行でのコース上の明るさについては、外から見た印象ではかなり明るく、掲載した写真よりも明るく見える。ル・マン24時間等と違いヘッドライトの光が路面にくっきり落ちるわけでもなく、2020年のウインターテスト時の時よりもコース上の光量は上がっているように思われる。全周に渡って照明があり、スーパー耐久の富士SUPER TEC 24時間レースの時よりも明るい印象だ。また、デジタルフラッグも装備されている。
ドライバーによって見え方は差があるが、複数のドライバーに聞くと、「まったく問題ない」という声もあれば、「コースの一部が暗い」という声も。また「コース外が暗いので、少し違和感というか、距離感が分かりづらいところはありました」や「看板が見えづらい」とのコメントもあった。
一方で、夜間走行に至る前に「西日がすごくまぶしかった」という声もあった。特にメインストレートからのブレーキングでは西日に向かっていくかたちになり、1日目に雨が舞った際は「何も見えないくらい」という声も。
「スーパーGTはキャリアやスキルが幅広いドライバーが出ているので、夜間は見えないドライバー、うしろを認識していないドライバーも正直いるかもしれません。なので、国内以上に気を配りながらレースを戦う必要があるかもしれません」という言葉も聞かれた。
本番のレースは6月に開催されるため、今回の1月のテストとは季節も異なりコースの見え方も変わるかもしれない。またマレーシアは夕刻にスコールが降ることが多いのも気になるところ。ただ、やはり夕刻〜夜に走るスーパーGTマシンたちの姿は新鮮そのもの。本番のレースも楽しみになるような、今回のテストセッションとなった。実際の第3戦ではどんなスケジュールで行われるのか、開催時間やレース距離などのアナウンスを待ちたいところだ。