勝田貴元、WRC最高峰のフル参戦5年目へ「今年は経験を活かす年」/ラリー・モンテカルロ 事前コメント

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2025年01月21日 14:50  AUTOSPORT web

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勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)
 1月22日から26日にかけて、モナコ公国とフランスを舞台に2025年WRC世界ラリー選手権の第1戦『ラリー・モンテカルロ』が開催される。

 迎える2025年シーズンは、各チームのクルーラインアップが再編成されたのみならず、ポイントシステムの調整や、マシン面でもハイブリッドシステムが外されたりタイヤメーカーがハンコックへシフトするなど、新要素の多い一年となる。そんな2025年WRCの開幕戦を前にした各チームより、ドライバーたちの声が届いている。

■Mスポーツ・フォードWRT
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)
「プレイベントテストはうまくいったよ。初日はドライ路面で、今季のキーになると思われる新しいアイテムをいくつか試した。また、スノー路面でも感触は良好だったと思う。ハイブリッドがなくなったので調整が必要だが、これまでの感触は良いと感じているよ」

「モンテカルロは、とくに夜中に路面が凍るのでさまざまなコンディションが発生しやすいイベントだ。なので、どんな路面でも乗り心地がよくて機能するクルマが必要だが、我々にはその用意があると確信している」

「だから、木曜夜のナイトステージの雰囲気を味わうのが楽しみだ。ドライバー全員がその感覚を楽しみにしていると思うし、新シーズンの最初のステージは特別な気分になるだろう」


●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)
「数日間のテストは素晴らしいものだった。グレッグ(グレゴワール・ミュンスターの愛称)とチームから多くのことを学ぶことができた。彼らは僕を歓迎してくれて、ラリー1のクルマに慣れるのにかなり協力的だった」

「もちろんテスト自体も素晴らしかったよ。このクルマのダウンフォースとグリップは驚異的だった。スノーとドライの両方の路面で走行することができたし、とても生産的なテストになった」

「来週の木曜日にカジノスクエアに並ぶのはきっと特別な瞬間になるだろう。幼い頃から夢見ていたことなので、この機会に感謝して楽しみたい。非常に恵まれた立場を理解して、関係者全員のためにできる限り最高の仕事をし、イベントを通して一貫性を持って進歩していきたいね」

■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)
「2勝しないと、3勝はあり得ない。もちろん、ラリー・モンテカルロで3度目の優勝を飾りたいが、ここはもっとも勝つのが難しいイベントだ」

「さらに今回のモンテカルロでは、いつもの難しさに加えて新しいタイヤの課題もあるので、まだテストしていないコンディションではたくさんの驚きが待ち構えているだろう。限界に近づくには、一歩一歩進んでいかなければならない」

「そして現時点では、今回のラリーは過去数年よりも冬らしいコンディションになることが予想されており、イベントをさらに難しくすることだろう。まずは完走することを第一のターゲットに据えて、もしラリー終盤で戦いに加わることができたなら、もう一段ギヤを上げてみるつもりだ」

●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)
「今年は新要素が多くあるので、カギとなるポイントを探るのは難しい。さらにモンテカルロは未知の部分が多いので、長期的な準備はかなり難しくなっている」

「とくに天候が主な要因で、週末中はあらゆる結果に備える必要があるし、新たなタイヤはかなり重要になるだろう。新たなシステムのどれもが大きな不確定要素を抱えており、これが今回のラリーを興味深いものにするはずだ」

「これまで僕たちは、ここで表彰台に上がったことはあるが、これまで勝つほどの力はなかった。本当に歴史のあるユニークなイベントで、ここで勝つことができればとてもうれしいだろう。つねに僕の目標であり、このトロフィーは特別な場所にあると言えるね」


●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)「僕のWRC初戦はこのラリー・モンテカルロで、そこで初めてチャンピオンシップポイントを獲得できたので、いい思い出がある。そうは言っても、今年はコンディションの影響でこれまでで一番難しいラリーになりそうだ」

「週末は、どのタイヤを使うべきかチームと密接に協力しながら、時にはステージではなくループ全体で最速になるタイヤも検討していく」

「モンテカルロでの目標は、マニュファクチャラー選手権においてチームをできるだけサポートすることだ。選手権を制覇するためには、きちんとしたスタートも必要になるからね」

「フランスにも多くのステージがあり、僕にとってはホームイベントのようなものなので、ここで良い成績を残すことでさらに特別なイベントにしていきたい」

■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「新シーズンを迎えるにあたり、自分の目標はいつも通り勝利のために全力を尽くすことだ。2025年も我々のチームは強力で、僕自身のターゲットはラリーで勝って選手権タイトル獲得のために戦い続けることだ」

「今年は新しいタイヤサプライヤーが参入し、テクニカルレギュレーションもいくつか変更されたため、すべての路面に適応しながら学ばなくてはならないが、それは誰にとっても同じことだ。できる限りベストな仕事をして、可能な限り準備を整える必要がある」

「ラリー・モンテカルロは、使用できるタイヤの選択肢がもっとも多いイベントだが、テスト時間が限られているためにすべてのコンディションでタイヤを試すことはできていない」

「いつだって非常に難しいラリーになるので、コンディションにうまく適応しながら適切なタイミングで正しい判断を下すことが、これまで以上に重要になるだろう」


●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「このチームの一員としてWRCのフルシーズン参戦に復帰するのは素晴らしいことだ。一年を通して準備を進め、タイトル獲得を目指して戦うのは、また異なるフィーリングだよ」

「昨年は各ラリーで速さを発揮することができたが、今年は一年を通してより一貫性を高めて戦っていきたい。ラリー・モンテカルロは、シーズンの開幕戦として非常に難しいイベントになる」

「これまで、自分にとっては決して得意なラリーではなかったが、それでも良い結果を残すことができていた。クリーンにラリーを戦い、多くのポイントを獲得してシーズンをスタートすることができたら幸いだ」

「また、新しいタイヤサプライヤーを迎えるというのは、かなり大きな出来事だろう。なぜなら、誰もがすべてのコンディションでタイヤについて学ばなければならず、モンテカルロではできるだけ早くクルマに自信を持つことが重要だからだ」

●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「ラリー・モンテカルロに向けて準備を進めていると、いつもワクワクする。また、TGR-WRTとの関係をさらに一年継続できることを嬉しく思うよ。この素晴らしいチームで走ることを、私は今でも楽しんでいる。このチームで過ごす年月は、僕のキャリアでも最長だし、今年はさらに楽しく走れることを期待したい」

「今年はクルマのパワーが低く抑えられ、重量が軽くなり、新しいタイヤが導入されたことでシーズン序盤は分からないことだらけになる。チームとドライバーにとっては、誰がもっともうまく適応できるかを競う、新たなチャレンジになると言える」

「このラリーは、何度スタートを切っても決して簡単には感じられない。僕はつねにリスペクトを持ってチャレンジし、ある種の恐怖心を持ってこのラリーに臨んでいる。なぜなら、予測不可能な状況に直面することは明らかだからだ。他のラリー以上に、リスク管理が重要な要素なんだ」

●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「新たな期待をもって臨む、新しいシーズンが始まります。今年の自分の一番の目標は、これまでと同じレベルの速さを保ちながらも、より安定した走りをすることです」

「昨年は自分にとって苦しいシーズンでしたが、チームの大きなサポートを実感し、苦しい状況をどのようにして切り抜けるかなど多くのことを学びました。間違いなく、その経験が自分を強くしてくれたと感じていますし、今年はその経験を活かす年です」

「モンテカルロは、コンディションの面でもっとも難しいラリーのひとつなので、たった一日だけのテストで全ての準備を整えるのは困難です。レギュレーション変更に伴う、今までとは異なるバランスに適応するベストなセットアップを見つける必要がありますが、クルマとタイヤのフィーリングは全体的に良好です」

■TGR-WRT2
●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「ラリー1車両で臨む初めてのフルシーズンを前に、非常に良いフィーリングを感じている。昨年、その一端を経験したが、今から開幕が本当に楽しみだよ」

「新しいレギュレーションの導入や新しいタイヤサプライヤーなど、誰もが慣れなければならない新たな要素もあるが、それは興味深くてとてもエキサイティングなことに感じている」

「これまでのところ、テストでのフィーリングは非常に良好だ。今年最初のラリーとなるモンテカルロでは、とにかく良いフィーリングでフィニッシュラインに到達することが目標だ。もしコンディションが良いようならば、昨年も時々実践できたようにペースを上げることもできるだろうが、経験を積むことを優先する必要もあるだろう」

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