【モデルプレス=2025/01/21】進撃のノアやひめかなど活躍を見せるキャバクラ嬢を輩出してきた、北新地で店舗を展開する「エースファクトリーグループ」。その人気店「CLUB RAISE」(以下、レイズ)で、2024年5月に2代目レイズクイーンに輝いた「あみる」にインタビュー。営業職などを経験しキャバ嬢という職業に偏見があったという彼女がこの世界に飛び込んだきっかけとは。号泣するほど悔しかった経験、そしてそれを乗り越えレイズの頂点に輝くまでの苦労に迫った。【インタビュー全3回の1回目】
【写真】異色の経歴でトップキャバ嬢になった美女◆あみる、キャバ嬢には「すごく偏見がありました」始めたきっかけとは
― まず、キャバ嬢というお仕事を始めるに至った理由や経緯について教えていただきたいです。少し人見知りな性格だとも伺ったのですが、キャバ嬢のような多くの人と接するお仕事をどうして始めたのでしょうか?
あみる:元々1番最初は、高校を卒業してすぐにお昼の仕事を始めました。最初は受付の仕事をしていましたが、ただ淡々とマニュアル通りにこなしていく仕事がつまらないと思い、営業職に転職しました。そこから夜のお仕事を意識し始めたのは、私が19歳の頃なので7年前ですね。地元の先輩がキャバ嬢だったんです。私の時はまだSNSでキャバ嬢を見ることもめったになかったので、まだキャバ嬢に対してすごく偏見がありました。でもその先輩が話してくれたことをきっかけに、先輩と同じミナミ(大阪の歓楽街の1つ)のお店に入り、お昼のお仕事と掛け持ちで金曜と土曜だけ働き始めました。
人見知りなのですが人と話すのも好きだし、ただ淡々とこなしていくより頑張れば頑張るほど結果に繋がる仕事が好きなんだと思います。「お金を稼ぎたい」という気持ちもありましたが、金銭感覚も普通の女の子だったのでハイブランドが欲しいというよりは、純粋に「着たい服を着たい」「食べたいものを食べたい」「美容に力を入れたい」というくらいでしたし「キャバ嬢になってこうなりたい」という目標があったわけではなく、バイトに応募するような感覚で入りました。でも、夜のお仕事を本気でするのであれば、大阪で1番良い街だと言われている北新地で働きたいと思うようになり、お昼の仕事を辞めてそのまま働くことになりました。
◆あみる、初代レイズクイーン獲れず号泣した過去
― 最初は抵抗があったものの、キャバ嬢という職業に惹かれていったのですね。そこからどのような経験を経て2代目レイズクイーンを目指すまでになったのでしょうか。
あみる:エースグループでは、最初にエース(「CLUB A」)で2年半ほど働いていました。その時は仲良くしてくれる友人や先輩もたくさんいて、ただ楽しく仕事できていたらいいやという感覚だったのですが、受付の仕事の時と一緒でただ淡々と普通に楽しいだけで仕事しているのがつまらなくなった時がありました。その時に、綾田社長(綾田武司氏)にご相談していたこともあり、社長が心境の変化に気づいてくださって、新しくオープンするレイズに移籍することになりました。せっかく環境が変わるのであれば、1から夜のお仕事に本気で向き合いたいと思うようになり、移籍してから1位を目指して頑張っていました。
でも、初代レイズクイーン(2023年)の時は2位にも入れていなくて。正直イベントの最中は「絶対レイズクイーン獲ってやるぞ」という闘争心はなかったのですが、終わって結果を見た瞬間に大泣きしてしまいました。応援してくれたお客様に「1位獲れたよ」と言えなかったことが悔しかったですし、そんな自分を恥ずかしいと思ってしまって。お客様に対して申し訳ないという気持ちが1番強かったです。だからこそ2代目レイズクイーンでは、泣いていた時の自分を更新したい、自分で作ってしまったコンプレックスを直したいという気持ちで挑みました。
― 移籍をきっかけに一念発起して努力されていた中で、初代レイズクイーンで1位を獲れなかったというのは相当悔しかったですよね。
あみる:お客様にも、今では「レイズ来て良かったな」と言っていただけるのですが、移籍した時は自分の心を奮い立たせて、移籍して良かったと言っていただけるようにしようと思っていました。ですが、最初は普通のランキングも半年くらい1位を獲ることができなくて。少しずつ何度か獲れるようになっていきましたが、初代レイズクイーンは獲ることができませんでした。4日間で行われるレイズクイーンのイベントは普段のランキングとはまた全然違いますが、応援してくれる人間関係を作っていって皆が本気で戦う瞬間だから、その時に皆の今の実力が数字に出るんです。
◆あみる、2代目レイズクイーンに輝くまで
― その悔しさをバネにどのような努力をされたのでしょうか。
あみる:特に1年後の2代目レイズクイーンに向けて頑張っているというよりかは、毎月毎月のランキングを意識して目の前にある自分のできることをやっていました。初代の時の売上を出しても絶対に負けてしまうと思ったので「皆がこのくらいの売上を出してくるのではないか」という目星はついていて計画は立てていたものの、お客様に「絶対これしてね」と約束していたわけでもなかったですし、お客様もその時のテンションなので、最後まで何が起こるか分からなくて、4日目のラストオーダーの瞬間まで全然安心もできなくて自信もなかったです。気を張りすぎて4日目はお酒をどれだけ飲んでも全然酔っぱらわなかったです。
― 結果が出て、1位になったと分かった時はいかがでしたか?
あみる:めちゃくちゃ嬉しかったです。ただ勝った時は安心のほうが強くて、今振り返ると初代で悔し泣きしていた時の方が感情的になっていました。綾田社長が1時間くらい何も言わずにティッシュを置いて黙って座ってくださっていて、お父さんと娘みたいになっていました。社長が時間を使ってくださっているのにその時感情的になりすぎて、ただただ悔しくてもう泣いていることしかできなくて、社長のことすら全く気遣えていなかったです。しかも私が大泣きで言った一言が「蟹に連れていってください」でした(笑)。
◆あみる、1年間の葛藤乗り越えた方法
― 悔しさが大きかったからこそ喜びも大きかったですよね。この1年間、ご自身が苦しさや葛藤を感じた瞬間はございましたか?
あみる:レイズクイーンになりたいと思う気持ちと、レイズクイーンになるために色んなことを犠牲にして、自分自身がしたいと思うことを制約しないといけないという苦しさとの狭間で葛藤していた時間はありました。ずっと1年間完璧にはできないからこそ、数字は追いかけつつも、レイズクイーンのために楽しくなくなるまで頑張ってしまって諦めてしまうことが1番良くないと思うので、1番は自分のメンタルを大切にして楽しく仕事したいと今も考えています。
― 「メンタルを保ちながらどこまで頑張るか」というのは、この業界で働く方々の共通の悩みのようにも感じます。あみるさんは「どこまでは頑張ってみよう」「これは無理しないでおこう」などご自身で決めていることはありますか?
あみる:それこそイベントの節目節目は大事にしていて少し無理をするかもしれないですが、長い付き合いで私を人として可愛がってくださっているお客様も多い中で、お客様にも無理させるようなことをして一瞬でその人間関係を崩したくはないので、頑張るところは頑張るというメリハリがメンタルを維持する秘訣になっていると思います。
― エースからレイズに移籍して今の働き方はいかがですか?
あみる:レイズに移籍してからしんどい思いをしても、やり遂げられた時に楽しいと思えるようになりました。心境が変化して、ゲーム感覚ではないですが、どんどんと目標をクリアしていく感覚が楽しくなったのだと思います。クリアしたらしんどかったことも忘れるくらいです。
― 2代目レイズクイーンを獲れたからこその変化もあるかもしれないですね。
あみる:レイズクイーンは昨年の自分のために獲ったという感覚なので、終わった後もただ毎月毎月頑張ろうと思っていましたし、そこから自分の中の心境が何か大きく変わったというわけではないですが、かなり自信に繋がりましたし、コンプレックスになってしまっていた部分も更新できたので、昨年の自分を見返すことができたと思います。
◆あみるの夢を叶える秘訣
― 初代レイズクイーンでの悔しい経験も経て2代目レイズクイーンに輝いたあみるさんにとって、「夢を叶える秘訣」とは何だと思いますか?
あみる:レイズに移籍してから普段のランキングを意識する上でやっぱり思ったのは、諦めないこと。目標ができたんだったらその目標をちゃんと叶えるまでやめないことだと思います。諦めてやめてしまったら絶対にできるわけがないんです。
― 今、あみるさんが諦めずにクリアしたい目標はありますか?
あみる:難しいですね。なんだろう…(少し考えてから)探し中です。
― レイズクイーン連覇は狙っていますか?
あみる:頑張らないというわけではないですが、連覇を狙っているかと言われたら狙っていないです。さすがに連覇はしんどいかもしれないですね(笑)。次の目標を探しながら楽しく働いています。
― 貴重なお話をありがとうございました!
「お客様にも無理させたくない」「お客様との人間関係を崩したくない」その誠実な思いと弛まぬ努力で信頼関係を構築し、2代目レイズクイーンに輝いたあみる。楽しく仕事を続けられるメリハリをもった働き方には、自分自身のメンタルを顧みず無理してしまいがちな社会人の悩みを解決する糸口のようにも感じられた。(modelpress編集部)
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