“LMDh昇格なし”で「フラストレーションの溜まる状況」マルタン、BMWからの移籍経緯を明かす

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2025年01月22日 12:00  AUTOSPORT web

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BMWからメルセデスAMGへと移籍したマキシム・マルタン
 BMWからメルセデスAMGへと移籍したマキシム・マルタンは、LMDhクラスのフルタイム・ドライバーへの昇格がなかったことが、BMW離脱の要因だったと明かした。

 マルタンは先月、「新たな挑戦を追求する」ために自らの希望によりBMWでの2度目の在籍期間を終えた。

 その後、このベルギー人はメルセデスAMGのファクトリードライバーに加わり、今週末のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦デイトナ24時間レースでは、ゲットスピードのドライバーとしてデビューを飾ることになる。

■古巣アストンと交渉も、「最良の選択」メルセデスAMGへ

 ブランド変更の理由について問われたマルタンは、BMW離脱には「多くの理由」があったとしながらも、決断の理由の一部は、同ブランドのLMDhフルタイムドライバーへのステップアップの希望が実現しなかったためだと述べた。

 38歳のマルタンは昨年、コナー・デ・フィリッピとニック・イェロリーに加わるウェザーテック選手権の第3ドライバーとなり、BMW Mハイブリッド V8のステアリングを握って3レースに出場した。

「最終的に、僕は何も変えようとは思っていなかった。BMWに戻ったときの最初の考えは、もっと長く留まることだったんだ」とマルタン。

「それが、2年後に変わるとは思っていなかったよ。だけど、LMDhについて話し合ったけど、結局実現しなかった。ただ留まるためだけに、そこに留まるつもりはなかったんだ」

「僕はフラストレーションの溜まる状況に留まりたくはなかった。話し合いをしたのに結局うまくいかなかったことは、僕のサイドからは明白だったと思う。だから先に進んで、どこか他のところに行く方が良かったんだ」

「僕はいつも、LMDh、WEC、そしてBMWにいたいと言っていた。それが僕の考えだった。確かに、BMWに入ったときは、そうではなかったけどね。そのときは、GTのためだけだった」

「でも、その後2年間一緒に過ごし、彼らは話し合い、僕はレースに出場し、それが現状となった」

 LMDhメーカーを離れ、現在トップクラスのプロトタイププログラムを持たないブランドに加わることを選んだ理由を問われたマルタンは、次のように答えた。

「LMDhに行くのはひとつの大きなことだが、GT側からBMWに在籍してLMDhに行くのが、論理的な考えだったと思う」

「僕は(LMDhで)レースに(スポット)出場したが、僕にとっては、LMDhに行くだけでなく、BMWとともにLMDhに行くという考えだった」

 そこからマルタンはメルセデスAMGへの移籍を計画したが、英国のメーカーへの復帰についてアストンマーティンとも「話し合い」をしたことを認めた。

「常に選択肢と話し合いはあるものだ」とマルタン。

「僕は(メルセデスAMGカスタマー・レーシング責任者の)ステファン・ウェンドルを長い間知っている。僕らは一緒に何かをしようと、何年も話し合ってきたんだ。最終的に僕らは一緒になって話し合い、その時点でそれが僕にとって最良の選択であることは明らかだった。正直に言って、AMGに加入できてとても嬉しい」

「彼らは長年にわたってGT3の基準のひとつであることを示してきた。そして、新しいクルマが後に登場すると思うけど、彼らは素晴らしいプロダクトを持っていると思う。だから、僕は間違いなく興奮しているんだ」

 メルセデスAMGでのマルタンの最初のシーズンには、アイアン・リンクスからWEC世界耐久選手権のLMGT3クラスへと参戦することが含まれている。

 マルタンはこの世界選手権で3シーズンを経験しており、そのうち2シーズンはアストンマーティンのLMGTEプロ・プログラムの一員だった。彼は2020年のル・マン24時間レースで、クラス優勝を果たしている。

「これは、僕がよく知っている選手権だ」とマルタンは言う。

「僕は長年、アストンマーティンで仕事をしてきた。昨年はBMWで仕事をしたが、今後も続けられることをとても嬉しく思う」

「これは世界選手権だ。簡単なものではないが、勝利、そしてチャンピオンシップを争える素晴らしいパッケージが手に入ることを願っているよ」

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